V逸の青学大、6区最下位の西川は自責で号泣「頭が真っ白」10キロ過ぎから記憶なし

 6区を走り終え、関係者に抱えられながら控室へと戻る青学大・西川魁星(撮影・伊藤笙子)
 7区・佐藤一世(右)にたすきをつなぐ青学大・西川魁星(撮影・伊藤笙子)
 6区を走り終えた青学大・西川魁星(撮影・伊藤笙子)
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 「箱根駅伝・復路」(3日、神奈川県箱根町芦ノ湖駐車場~大手町)

 首位駒大から2分3秒差で復路スタートした3位の青学大は、原晋監督(55)がキーポイントにあげていた6区で差を広げられ、一時8位となるなど大失速したが、最終的には総合3位を死守した。6区に起用された西川魁星(4年)はペースを上げきれない苦しい走りで7位に転落。最終的に1時間3分23秒で、区間最下位20位だった。

 アンカーがゴールした後、西川は自責の念で泣き崩れた。「1位を目指す流れを断ち切ってしまった。全て壊してしまった」。トップを追わないといけないという気持ちが先行する中でペースを上げられず、10キロ過ぎからは記憶が無いという。「どんどん(前と)差が開いて焦ってしまい、頭が真っ白になった」。沿道にいた家族の応援にも気づかないほどで「何も覚えていない。(残りの距離が)永遠に感じた」と必死に声を絞り出した。

 優勝争いからは脱落してしまったが、9区の岸本大紀(4年)が区間賞の走りで5人抜きの激走を見せるなど、総合3位を死守。西川は「感謝しかない。後続がカバーしてくれて、申し訳ない気持ちとありがとうという気持ちでいっぱい」と涙を浮かべた。

 原監督によれば、当初山下りへの起用を考えていた選手が故障。さらに、元旦の練習で5区の若林(2年)が体調不良のため、6区に起用予定だった脇田(4年)を5区で使わざるを得なかった。もう1人の候補だった選手も故障でエントリーしておらず、“4番手”の西川に白羽の矢が立ったという。

 原監督は「当初予定していた山上り山下りの選手が使えず、ここがうまいことハマりませんでしたね。ピース大作戦は、山上り山下りと2つのピースがハマらなかった。ピースが1つにならないとね。(6区は)選んだ私に最終責任がある。補欠の選手も期待していたんですけど、やはりきちっと仕上げないといけなかった。私の責任。故障者も出たし、1人に責任を負わせず、チームとしてこの反省を100回大会に行かさないと」と敗戦を受け止めていた。

 それでも3位は死守し、「(チームとして)久々の区間最下位で、普通のチームならシード圏外になるところだが、立て直せたのはエースの岸本を復路で使えたこと」と選手たちの総合力をねぎらった。

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