川井改め金城梨紗子がママでV 五輪3連覇へパリ視界「出産して目指すのは私しかできない」

 「レスリング・全日本選手権」(23日、駒沢体育館)

 パリ五輪代表1次選考会として行われた。非五輪階級の女子59キロ級は、五輪2連覇の金城(旧姓川井)梨紗子(28)=サントリービバレッジソリューション=が5年ぶり4度目の優勝。来年は五輪階級の57キロ級でパリに挑戦する意向を示唆した。

 ママになっても日本一に返り咲いた。金城は第1子出産からわずか7カ月ながら、現役バリバリの相手を撃破し、決勝も0-1とリードされたものの逆転勝利。勝ち名乗りを受けると、スタンドに訪れていたまな娘に向かって両手を挙げた。

 3年半ぶりの全日本大会で頂点に立ち「久しぶりにマットに上がって、勝ち負け以前に(勝負に)戻ってきたなと」と感慨深げ。川井時代と比べて「(喜びが)ちょっと違う。名字も変わって娘もいて本当に幸せ」とかみしめ、「子供がいる中でレスリングをやっていることを形に残せて、将来『ママ頑張ったんだよ』と子供に見せたい」と胸を張った。

 今大会からパリ五輪の代表争いが始まり「ピリついた雰囲気も懐かしい」。3連覇が懸かるパリ五輪を目指し、五輪切符が懸かる来年6月の明治杯全日本選抜選手権では再び57キロ級で戦うことを示唆。「出産して五輪を目指すのは(現在は)私しかできないうれしいこと。レスリングが楽しいと思えるからには続けていく」と決意を込めた。

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