かなだい 初Vへ首位発進 村元「自分たちができることに集中する」

 「フィギュアスケート・全日本選手権」(22日、東和薬品ラクタブドーム)

 来年3月の世界選手権(さいたま市)代表選考会を兼ねて開幕した。アイスダンスのリズムダンス(RD)は初優勝を狙う村元哉中(29)、高橋大輔(36)組=関大KFSC=が、5連覇がかかる北京五輪代表の小松原美里(30)、小松原尊(31)組=倉敷FSC=を抑えて首位発進した。

 結成3季目の“かなだい”が、初優勝へ前進した。5連覇が懸かる小松原組を抑えて全日本で初の首位発進。「ちょっと鼻息が荒かったかな」と高橋は照れ笑いしたが、村元は「ゾーンに入っていた感じだった」とパートナーの気合を感じていた。

 結成当初に見られたばらつきや不安定さはもうない。ツイズルは最後までピタリと息が合い、ローテーショナルリフトでは高橋が土台をしっかりと支える。ともに最高評価のレベル4を獲得。リフトは制限時間の7秒を微妙に超えて減点されたが、ISU公認の自己ベスト79・56点に迫る77・70点をマークした。

 2人にとって全日本のRDは鬼門だった。初出場の20年はRDの公式練習で村元が左膝を負傷。北京五輪代表選考を兼ねた昨年は、RDで高橋が転倒した。今回のRD前、硬くなったという村元は「もしかしたら脳が勝手に緊張していたのかも」と振り返った。しかし、高橋の「鼻息」がそれを吹き飛ばした。

 ともに苦難を乗り越えてきたからこそ、絆はさらに強くなった。「今日は今日。気持ちを切り替えて、自分たちができることに集中する」と村元。高橋も「フリーへいい感じだと思う」と短い言葉に自信をにじませた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス