入江聖奈 東京五輪予選のリベンジ達成で準決勝へ ボクシングアジア選手権

 「ボクシング・アジア選手権」(5日、アンマン)

 昨年の東京五輪ボクシング女子フェザー級金メダルの入江聖奈(22)=日体大=が、初戦の準々決勝に出場し、2度の世界選手権優勝を誇る林郁婷(26)=台湾=に4-1の判定で勝利。9日の準決勝に進出した。

 1回は長身の相手の距離となりポイントを取られたが、2回にジャブから攻撃を組み立て反撃。ボディー攻撃も織り交ぜて2、3回は優勢とし、逆転勝ちした。判定を聞くと、顔をくしゃくしゃにして歓喜の涙を流した。

 入江は20年3月に東京五輪アジア・オセアニア予選決勝で林に0-5で敗れて準優勝。東京五輪では林が先に敗れたため、対戦はなかった。しかし、入江にとっては高校生の頃から合同練習などで手合わせし、背中を追ってきた選手で、五輪予選のリベンジを果たした形だ。

 五輪ではメダルに届かなかった林だが、今年5月の世界選手権では優勝。試合前に入江は、自身のSNSに「リン選手は私にとって特別な思い入れのある選手です…!何度もボコボコにされたかもしれないけど、今日は超えたい!今日の試合に勝って、自分を自分が認めてあげたい!そんな試合です!(原文まま)」と思いをつづっていた。

 入江はこの大会と全日本選手権(22日開幕、墨田区体育館)の2大会で競技を引退。来春進学する東農大大学院でカエルの研究者を目指す意向を示している。

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