引退の小平奈緒が万感V「幸せ」 現役ラストレースで高木抑え有終の美 満員観衆に「心が震えた」

 女子500メートルに挑む小平奈緒(撮影・堀内翔)
 女子500メートルを終えて笑顔を見せる小平奈緒(撮影・堀内翔)
 表彰式を終えて高木美帆(左)と抱き合う小平奈緒(撮影・堀内翔)
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 「スピードスケート・全日本距離別選手権」(22日、エムウェーブ)

 女子500メートルが行われ、18年平昌五輪女子500メートル金メダリストで、このレースを最後に現役を退く小平奈緒(36)=相沢病院=が出場。37秒49で優勝した。2位は38秒18で高木美帆だった。

 小平は会心のレースを終えると、右手を握り小さくガッツポーズした。青と白が基調のワンピースで登場した小平。今月初旬に行われた会見では「これまで歩んできた道のりや経験が、その1本のレースに凝縮されると思う。共鳴する空間を、みんなと一緒に作りたい。その時どんな空気になるのか、私自身も楽しみにしたい」と話していた。この日の前売り券は完売。例年にないほど多くの観客が詰めかけ、満員の観衆が配布されたハリセンや拍手で応援。「感動をありがとう」と書かれたボードをもって、小平が魅せる最後の500メートルを見守った。優勝が決まると、笑顔でウイニングラン。日の丸や「なお」、「ありがとう」のうちわが揺れる様子を感慨深そうに見つめた。

 レース後の場内インタビューでは「夢にまでみたような。この会場で最後滑ることができて、幸せでいっぱいです。人のぬくもりを感じるというか、会場に温かく包まれるような感じで。テレビで見た長野五輪とはまた違う、心震えた瞬間でした」と、語った。

 現役最後の滑りについては「氷上でのアップの時にすでに会場がいっぱいになっていて、私が滑る後を追うように拍手がウエーブのように流れていて、背中を押される思いだったけど、一瞬でも皆さんの顔を見てしまうと、涙がこぼれそうだったので、とにかく目の前の氷に集中して、自分に集中と。集中力をまとって、アスリートとして最後の小平奈緒を示すことができたと思う」と、振り返った。

 小平は今年4月に「今年10月の全日本距離別選手権の500メートルを競技人生のラストレースとすることを決意致しました」と表明。10年バンクーバー五輪団体追い抜き銀メダル。18年平昌五輪は500メートルで金、1000メートルで銀メダルを獲得。2月の北京五輪は、今年1月中旬に右足を捻挫した影響もあり、500メートルで17位、1000メートルで10位だった。

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