翔猿 横綱・照ノ富士破り初金星「思い切りいけた」 新三役へ20年の快進撃再現だ

 「大相撲秋場所・2日目」(12日、両国国技館)

 平幕翔猿が横綱照ノ富士を寄り切りで破り、初金星を挙げた。新入幕だった2年前に敢闘賞を受賞した秋場所で、再び快進撃を狙う。照ノ富士は早くも土がついた。大関陣ではかど番の御嶽海が先場所優勝の小結逸ノ城を押し出して2連勝。貴景勝も翠富士を下して初日を出したが、正代は小結霧馬山に敗れた。幕下の注目の一番は、元大関で東幕下15枚目の朝乃山(28)=高砂=が昨年の学生横綱で同15枚目格付け出しの川副(宮城野)を寄り倒しで退けた。

 その名のごとく、まるで猿のように土俵を動き回った。警戒しながら受ける横綱に、当たって押しては離れを繰り返した翔猿。根気強く突破口を探ると、実に13度目で飛び込んでもろ差しに成功。棒立ちとなった照ノ富士を力強く寄り切った。

 狙い通りの初金星。「うれしい。いつも捕まっちゃってるので、捕まらないように。思い切りいけました」。喜びを爆発させることなく淡々と、いつも通りの早口で振り返った。幕内では5度目の対戦。研究の成果をついに白星につなげた。

 2020年の秋場所では、新入幕で13日目までトップ並走。11勝で敢闘賞に輝いた。「思い出しますね」というゲンの良さを前向きに捉えると同時に、2年間の成長も実感する。「押す力をつけるために、ぶつかり稽古を多めにしていた」という鍛錬の日々。「力をつけてきていると思っている」と自負をのぞかせた。

 先場所は勝ち越しを決めた後に、新型コロナ関連で休場。「仕方ないので、次に備えてやってきた」と切り替えも早かった。自己最高位の前頭筆頭で新三役も目前。「意識して、一番一番頑張ります」。持ち前のすばしっこさに力強さも加わった“進化形モンキー”が、上位の壁を打ち破る。

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