羽生結弦さん「やっぱ4Aですよね」 プロとして描く未来、そして夢を語る

「これからのステージって、もっと羽ばたける」と語った羽生結弦さん(撮影・堀内翔)
10日、練習を公開した羽生さん
10日、練習を公開した羽生さん
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 フィギュアスケート男子の14年ソチ、18年平昌五輪金メダリストで、プロ転向を表明した羽生結弦さん(27)がデイリースポーツのインタビューに応じた。羽生さんは10日にアイスリンク仙台で「SharePractice」と題した公開練習を開催。プロとして歩み始めた羽生さんが羽ばたいていく未来、そして夢について語った。

  ◇  ◇

 -あらためてプロとしてのスタート、おめでとうございます。

 「ありがとうございます」

 -今までも大きな『夢』を抱いた競技生活だったと思うが、プロとなった今、描いている『夢』とは。

 「4A(4回転半ジャンプ)成功は、常に自分の中での夢でもあるし、皆さんにとっての夢でもあるので、それをちゃんとかなえたいなって強く思っています。それもしつつ、自分がこれから進むにあたって表現面も、ものすごく必要になる。ルールという枠が外れたからこそできることもいっぱいあると思うので、そういうものも含めた上で進化したいと思っています」

 -これだけはかなえたい!というものは、やっぱり…。

 「やっぱ4Aですよね。やっぱり4回転半は絶対外せないものです、自分にとっては」

 -プロで何年くらいやりたいとか、先のことは考えているのか。

 「正直ないんですよね。なんか、今まで割と小さい頃から、自分はオリンピックで2連覇して、そのあと1年間でプロになって、みたいなことを考えていたんです。でも、考えていたところまで自分の人生がいってしまったので。そこから先は未知数で。ワクワクもしつつ、怖いなって思いもありつつ。ただ自分がやっていくにあたっての理想は常に高く持っていきたい。どれだけその理想をかなえられるのか、すごい楽しみではあります」

 -『プロ引退』という日もいつかは…。

 「そうですね、いつかはありますよね。ただ、それまでは僕は『引退』じゃないと思っているので。本当にスケートを皆さんにお見せできなくなるまでは、しっかりやっていきたいと思います」

 -その後の人生プランは何か、漠然とでもあるのか。

 「いやぁ~、(引退後は)全然考えていなくて。ただ、今はプロとして4回転半をまず決めたい気持ち。あとは、新しいフィギュアスケーターのプロ像を『羽生結弦』というものとして作り上げていきたい気持ちです」

 -常に高みを目指している羽生さんにとって、やりきったと思える日は来る?

 「来るんですかねぇ…(苦笑)。でもやっぱ、自分理想が高いので、自分の理想にたどり着けたとか、逆に自分の理想をもうかなえられないって思ったら、そう言うかもしれないです。ただ、もう本当に、ここからどれだけ進めるかをすごく楽しみにして頂けたらうれしいです」

 -ちなみに今回の練習公開では歌謡曲を含め、さまざまなジャンルの音楽を流していた。チョイスは?

 「ピタってきたものを。アップでは、明るくなりたいなって思っていて。自分が強くなっていくんだ~!、前を向いていくんだ~!、みたいな曲を聴いています。歌詞も好きだし、あとはリズム。詳しく言うと、リズムによって自分の心拍数も関係するので、そういうのも気にしたりしますね。これからは、いろんな演技をするにあたって、どういうものを求めて下さるか。逆に自分がどんな表現をしたいか。どんな気持ちで何を表現したいんだろうって、またあらためて突き詰めて、自問自答しながらいろんな曲を選んでいけたらなって思っています」

 -色紙には『羽』と書いた。

 「なんか、これからのステージって、もっと羽ばたけると思っているんです。ルールの壁を越えた先にいるので。もっと自由に羽を伸ばしていきたいという思いで。あとは自分がこれからちゃんと羽を広げて、自分がやりたいスケートをやっていく。そこ(羽)には自分の名前もあるし、いいかなって!」

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