大相撲の夏巡業が５日、東京・立川でスタートした。巡業開催はコロナ禍前の２０１９年１２月以来２年８カ月ぶり。今回は１４日まで、関東の５カ所をまわる。

　本場所同様に感染対策を徹底。稽古では力士を少人数のグループに分け、土俵に上がるまではマスク着用を義務づけた。ファンとの触れ合いが魅力の巡業ながら、従来の握手会は撮影会に変更。ファンサービスも非接触型に切り替えた。

　ケガやコロナ関連で幕内力士１２人が不参加だったが、３５００人収容の会場で２５００枚以上のチケットを販売。幕内の稽古では、横綱照ノ富士らの名前がアナウンスされると、観客から大きな拍手がわいた。

　巡業参加は大関陥落前以来という横綱照ノ富士は「自分としてももう５～６年ぐらい巡業は出ていないので、本当にひさしぶりの巡業だから、お客さんたちを喜ばせられるように、自分なりに精いっぱい頑張っていきたい」と抱負。ファンとの触れ合いは制限されるものの「こういう（コロナ禍の）世の中なので仕方がないこと。開催できたことは、一つでも二つでも前に進んでいっているのかなと思っている」と巡業再開の意義を強調した。