日本相撲協会は２７日、秋場所（９月１１日初日、両国国技館）の番付編成会議を開催し、菅野改め栃武蔵（２３）＝春日野、金峰山（２５）＝木瀬＝の新十両昇進を決めた。

　リモート会見に臨んだ栃武蔵は「うれしい気持ちと、これからもっと稽古頑張って強くなれるように」と意気込みも新た。埼玉県入間市出身で、地元“武蔵国”由来のしこ名をもらい「しっかり期待に答えられるように頑張っていきたい」と表情を引き締めた。

　中大２年時に学生横綱のタイトルを獲得。昨年春場所で、三段目１００枚目格付け出しで初土俵を踏んだ。西幕下２枚目で迎えた名古屋場所は５勝２敗で勝ち越し、所要９場所での新十両は順調な出世。ただ、大学の同期である十両豪ノ山に関取昇進で１場所先を越されたこともあり「同級生は結構みんな上がってきている。一番早く幕内に上がれるように頑張ります」と対抗心を燃やした。

　しこ名は、小中学校時代の恩師である入間少年相撲クラブの西澤正夫監督が提案。師匠の春日野親方（元関脇栃乃和歌）は「西澤は私の大学の同級生。２人で相談したんです」と明かした。春日野部屋には、以前に栃武蔵のしこ名の幕下力士が所属。それでも、師匠は「名前を大きくするのは本人の努力。自分の名前をしっかり大きくすれば、前の栃武蔵も喜んでくれるんじゃないか」と期待を込めた。