フェンシング協会、沖縄合宿に改めて見解「妥当性欠くものでない」助成申請基準は見直しへ

 日本フェンシング協会は4日、沖縄県で6月18~25日に行われた男女エペ日本代表の合宿で連日レジャーに興じていたと週刊誌に報じられたことについての報告文を改めてホームページに掲載した。

 6月30日時点での報告では「当初提出されていた合宿の目的を達成すると判断し難い」と断じていたが、当事者へのヒアリングを経てリカバリーとトレーニングを兼ねた合宿だったことが判明し「目的、時期に照らして妥当性を欠くものではないと判断している」と報告。ただ、一部コーチの家族を帯同させるなど不適切な部分も確認したため助成金の申請は見送り、今後の申請基準も見直すという。

 週刊誌には選手らが海水浴やバナナボートに興じる様子が報じられたが、長期の海外遠征と世界選手権(15日開幕・エジプト)の合間だったため、当初から心身の回復とトレーニングを兼ねた合宿だったと説明。朝は強度の高いヨガトレーニングを行い、空いた時間にフェンシングやフットワーク練習を行う者もおり、午後は自由時間だが、各自がトレーニングや休息などに充てていたことを報告。また、「この時間に実施されたレクリエーションに係る費用はすべて選手の自費で賄われています」と説明した。

 武井壮会長は2日に行われた理事会後に約1時間にわたって取材に応じ、調査結果を報告。「世間の合宿のイメージからギャップがあるとは認識しているが、アスリートとしては必要なものだったと考えている。ハードなトレーニングだけが練習ではなく、適切な休養も必要。世界選手権前の合宿期間にただ遊びたいという選手はいないと信じている」と語っていた。

 ただ、事前に提出していた合宿計画の不備や、不適切な家族同伴、また、報道された男子選手と女性スタッフの行動について「疑念を招きうるものであったことは客観的事実として認められる」とし、今回は助成金の申請は見送ると報告。

 日本協会として、今後は合宿の承認プロセスを改善するといい、「合宿の計画時点でより詳細な予定の報告を求めることはもちろん、合宿途中で変更が起こりうることまで想定し、合宿中にも逐次実態が報告・把握できるシステムの構築を検討しております。事後の助成金申請において、その趣旨に沿う内容であったかどうかの判断における透明性を担保するとともに、過去の承認事例にとらわれることなく、より高い助成金申請基準を協会内部で設定いたします」とした。

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