「陸上・関東学生対校選手権」（１９日、国立競技場）

　男子１部の１００メートル予選が行われ、昨夏の東京五輪４００メートルリレーの補欠だった柳田大輝（東洋大）が、１０秒２９（無風）の１組１着で２０日の準決勝に進んだ。

　序盤で抜け出すと、最後は流してゴールした。「できる限り余力を持って走りました」と涼しげな表情だった。国立競技場で走るのは５月８日のセイコー・ゴールデングランプリで４位に入って以来。「先々週走ったばっかり。すごく走りやすい」と好感触だった。

　今春東洋大に入学したばかり。４月には寮生活のため自炊を始めたと明かしたが、「最近はサボり気味なので頑張ります」と笑った。得意料理のチャーハンに加え、甘いものが食べたい時はホットケーキも作るようになったという。

　大学生の間に「９秒台を出さないといけない」と高い目標を設定しており、「今年中にとは考えていないけど、早いうちに出したい。（大学４年で９秒台を出した）桐生さんより早く出しましたって言ってみたい」と目を輝かせた。今大会の決勝では１０秒０５の世界選手権参加標準記録を「狙っていく」と宣言。「走った感じは結構良かった。出せる状況にはあるのかな」と自信をみなぎらせた。