大橋悠依 世界女王復権V 15歳・成田を大逆転「力強さ戻って来た」

 表彰式を終え、笑顔を見せる(左から)成田実生、大橋悠依、大本里佳
 女子200メートル個人メドレーを制した大橋悠依(撮影・伊藤笙子)
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 「競泳・日本選手権」(30日、横浜国際プール)

 女子200メートル個人メドレーは東京五輪女王の大橋悠依(26)=イトマン東進=が2分10秒70で優勝した。3月の選考会の不調を乗り越え、五輪2冠の貫禄を見せた。2位はアジア大会(9月、中国・杭州)代表の15歳、成田実生(金町SC)で2分11秒41だった。同100メートル自由形は池江璃花子(21)=ルネサンス=が白血病から復帰後の最速となる53秒83で制し、アジア大会の派遣標準記録(53秒96)を上回り、個人2種目目の代表入りを確実にした。

 世界女王の貫禄だった。大橋はレースを振り返り「予選から丁寧に泳げた。今日を乗り切れてよかった」と納得の表情。3位で折り返した後半、力強い平泳ぎでぐんぐん追い上げた。ラスト50メートル自由形でパワー全開。トップを奪い、粘る15歳成田をねじ伏せた。

 「やっぱり想像したレースができるのは楽しい。2分10秒台が出せたので、現状の確認はできたのかな」

 東京五輪で個人メドレー200&400メートル2冠。3月の選考会では五輪金メダリストの重圧に苦しんだ。同400メートルで成田に完敗しアジア大会代表入りを逃した。同200メートルこそ2位に入ったが心身共にボロボロだった。

 その後の練習ではメンタルケアではなく、泳ぎ込みの量を増やした。7~23日まで高地で合宿を行い、今大会も疲労が蓄積する中で臨んだ。「少しずつ力強さは戻って来た」と増えた練習量が逆に自信へと変わった。

 若手成長が著しい同種目。「年下の選手が上がってきたことはネガティブに捉えていない。日本の個人メドレーを引っ張れているのはうれしいこと」と格の違いを見せつけた。

 世界選手権(6~7月、ブダペスト)へ向け完全復調。「メダルを獲るためには自分の五輪タイムを超える必要がある。その過程も楽しんでいけたらいいな」と笑顔で誓った。

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