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橋本大輝 鉄棒F難度の大技「リューキン」成功で個人総合連覇「武器になる」初挑戦で手応え 

 「体操・全日本個人総合選手権」(24日、東京体育館)

 男子決勝が行われ、東京五輪2冠で予選トップの橋本大輝(20)=順大=が174・161点でエースの貫禄を見せつけ2連覇を果たした。2位の神本雄也(27)=コナミスポーツ=に約3点の大差を付け圧倒。鉄棒ではF難度の大技「リューキン」を成功させ15・433のハイスコアをたたき出した。今大会は代表5人の世界選手権(10~11月、英リバプール)などの選考会を兼ねて行われた。橋本は既に内定しており、代表は残り4枠。男子は全日本の得点が持ち点となる5月のNHK杯で上位2人が選ばれ、6月の全日本種目別の結果も踏まえて残り2人を決定する。

 最後の鉄棒で着地をぴたりと決めると、橋本は喜びをかみしめるように何度も拳を突き出した。「初めて鉄棒で最高難度の演技構成を通して、着地が決まってうれしかった」。2位に約3点差をつける圧倒的な優勝に五輪王者の貫禄が漂った。

 ただ1人異次元だった。橋本は、6種目全てで14点を超える抜群の安定感を披露。東京五輪で金メダルを獲得した鉄棒では、アドラー1/2ひねり倒立からF難度の大技「リューキン」につなげる難しい構成を通しきり、金メダルを獲得した東京五輪を上回る15・433点をマークした。

 キング内村航平さんは「ブレットシュナイダー」が伝家の宝刀だった。新エース橋本には「リューキン」だ。「武器になる」と今大会で初めて取り入れた大技を一発成功。予選では入れられなかっただけに、「ギリギリのキャッチだったけど、すごくうれしかった」と手応えを示した。指導する冨田洋之コーチも「優勝が決まる場面でできたのは自信につながる」と評価する。

 もう一つ、こだわって練習してきたのが着地だ。昨年の世界選手権では最後の鉄棒の着地を決めきれず、わずか0・017点差で個人総合銀メダル。それだけに、「どんなに難度の低い技でも絶対止めていいイメージを作る」と意識を変えて猛練習。股関節を鍛え、「下に力を使いながら重心を落とすと止まるようになった」と、コツもつかんだ。今大会の鉄棒では完璧な着地を見せ、「やっと止まった」と笑顔だった。

 五輪2連覇を狙う王者は「今年は(5月の)NHK杯も優勝して、(10~11月の)世界選手権の団体金メダル、個人総合金メダルの獲得へ、世界一のチームを作っていきます」と改めて宣言した。24年パリ五輪へ、好調のスタートを切った。

 ◆リューキン(伸身トカチェフ1回ひねり懸垂)鉄棒のF難度の離れ技。鉄棒を背面で飛び越しながら1回ひねり、再び鉄棒をつかむトカチェフの派生技。1988年ソウル五輪の種目別鉄棒で金メダルを獲得した旧ソ連のワレリー・リューキンの名前をとってつけられた。世界でも取り入れる選手が少ない中、橋本はアドラー1/2ひねり倒立からリューキンにつなげる難度の高い構成を組んでいる。この構成は内村航平さんも12年の全日本個人総合選手権で成功させている。

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