坂本花織 目に焼き付けた金メダル・高木美の表彰式 1カ月後に現実に

 「フィギュアスケート・世界選手権」(25日、モンペリエ)

 女子フリーで、北京五輪銅メダルの坂本花織(21)=シスメックス=がSPに続いてフリーも1位の155・77点を出し、全て自己ベストを更新する合計236・09点で初制覇した。

  ◇  ◇

 表彰台の真ん中で、君が代が響く。涙する坂本を見てあの光景が浮かんだ。1カ月前の北京五輪のことだ。

 個人戦の銅メダルを授与された直後。同会場で、スピードスケート女子1000メートルのセレモニーが行われた。金メダルを受け取るのは高木美帆(日体大職)。坂本は、舞台裏からステージが見える位置へ移動してきた。そして、高木美が君が代を聞きながら誇らしげに目を潤ませる光景を、しっかりと目に焼き付けたのだった。

 5年ほど前、4位だった坂本の取材を表彰式中の時間でお願いしたことがある。中野コーチから「表彰式を見せたいから、後で」と言われた。あそこに立ちたいとの思いは、原動力になるのだ。

 「自分も国歌を流したい。金メダルを手にするって本当にかっこいい」。あの日、輝く五輪銅メダルを手に坂本はそう話していた。まさか1カ月後に現実になるとは。本当にかっこよかった。(デイリースポーツ・北京五輪担当・國島紗希)

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