高安 トップ死守 失速癖おさらば御嶽海撃破「気楽にやるのが精神的にもいい」

 「大相撲春場所・12日目」(24日、エディオンアリーナ大阪)

 平幕高安が新大関御嶽海を寄り切って1敗を守った。前日の黒星から連敗はせず。終盤の失速癖を克服し、悲願の初優勝を目指す。新関脇若隆景も琴ノ若を下して1敗を維持し、高安とトップを並走。御嶽海と琴ノ若は3敗となり、2敗勢が消えた。大関対決は正代が貴景勝を寄り切って7勝目を挙げ、かど番脱出に王手をかけた。

 もう失速癖とはおさらばだ。前日の初黒星を、高安は引きずらなかった。1差で追ってくる御嶽海との直接対決。素早く左上手を引き、大関の動きを止める。巻き替えに来たタイミングで出て、危なげなく寄り切った。

 「まわしが欲しかった。いいところが取れました」。狙い通りの取り口に自信が漂う。「気楽に今日ものびのびやろうと思ってました」と、今場所定番のフレーズを口にした。

 前回10連勝発進した17年春場所は、11日目から3連敗。10日目を終えて2差をつけて単独トップだった昨年春場所も、11日目から1勝4敗の大失速で賜杯を逃した。悪癖克服が何よりの課題だった。

 苦い経験から導き出した答えがオンオフの切り替えだ。「優勝争いを何度もやってきた。気楽にやるのが精神的にもいいんじゃないかと。切羽詰まってもいい結果は出ない」。相撲が終わればリラックス。何をするでもなく過ごす時間が、好結果につながっている。

 そんな思考も自信があるからこそ。「今場所だけじゃないので。毎場所、千秋楽まで盛りあげられるように」。優勝争いを当たり前にとらえることが、平常心を生んでいる。歴代3位のスロー記録となる初土俵から101場所目の初優勝へ。「ま、なるようになるんじゃないですかね」。自然体を身に付けた元大関は、さらりと悲願をかなえにいく。

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