御嶽海が1敗堅守 勝ち越し決めるも「大関の勝ち越しじゃない」2桁星へこだわり示す

 「大相撲春場所・9日目」(21日、エディオンアリーナ大阪)

 大関御嶽海が玉鷲を寄り切り、勝ち越しを決めた。9日目までの勝ち越しは3場所連続。新大関優勝へ、1敗を堅守した。新関脇の若隆景、平幕琴ノ若も勝ち越し、御嶽海を含めた3人が、全勝を守った平幕高安を1差で追う。かど番の両大関、貴景勝は遠藤に寄り倒されて3敗目を喫し、正代は小結豊昇龍を下して4勝目を挙げた。関脇阿炎が敗れ、2敗はいなくなった。

 大関の責任をひしひしと感じながら、御嶽海が勝ち越した。玉鷲の突き押しを左に回ってしのぐと、右前まわしを取って左を差し、一気の逆襲で寄り切り。厳しい表情を崩さず、一つ息をついた。

 今場所初めてリモート取材に対応。給金直しにも「あと2つ勝たないと、大関の勝ち越しじゃないので」と2桁星へのこだわりを示した。白星を重ねても沈黙を続けた前半戦。「集中して自分の相撲を考えないと、インタビューも受けられないと思ったので」と胸の内を明かした。

 のしかかる重圧と責任感。2006年夏場所の白鵬以来16年ぶり9人目となる新大関Vを実現するには、避けて通れない難敵だ。1場所15日制導入以降の達成者5人は、全員が10日目まで2敗以内。御嶽海も第一関門はクリアしたことになる。

 厳しさを増す終盤戦へ「それ(優勝争い)は自然とついてくる。まずは自分の相撲に集中して頑張っていきたい」と雑念を払うことに努めた。トップとは1差。大関という看板の重さに負けず、偉業へ歩を進める。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス