「テニス・ＢＮＰパリバ・オープン」（１２日、インディアンウェルズ）

　女子シングルス２回戦で、大坂なおみ（フリー）が女性の観客から「あなたは最低だ」と英語でやじを浴びせられて涙を見せ、精神面で乱れてストレート負けした。

　ロシアのベロニカ・クデルメトワを相手に第１セットの第１ゲームでブレークを許した直後、主審に詰め寄る場面があった。０－６で落とし、第２セットも４－６と立て直せなかった。試合後に敗者としては異例のスピーチで「以前、やじを浴びたこともあるけど気にはならなかった。ここでやじを浴びるとは」と語りかけた。

　大坂は憧れのビーナス、セリーナのウィリアムズ姉妹に罵声が飛んだ２００１年大会の映像を見たことがあり「なぜだか分からないけど、頭の中に何度も浮かんだ。泣かないようにしようとしたんだけど」と動揺した心境を口にした。クデルメトワは「試合に集中していたから女性が何と言ったか聞こえなかった。なおみが泣き始めたのを見て、何が起こったのか分からなかった」と話した。