北京パラ 開幕前日に急転 ロシア、ベラルーシの除外決定 IPCが中立選手許可を撤回

 国家体育場
 記者会見に臨むIPCのパーソンズ会長。ロシアとベラルーシの選手団に対して北京冬季パラリンピックへの参加を認めない決定を下したと発表した=3日、北京(共同)
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 国際パラリンピック委員会(IPC)は3日、声明を発表し、前日2日に中立選手としての北京パラリンピック(4日開幕)への参加を容認したRPC(ロシアパラリンピック委員会)、ベラルーシの選手について、一転して出場を認めないことを発表した。IPCは声明で「RPCおよびベラルーシの選手のエントリーを拒否することを決定しました」と発表した。パーソンズ会長のコメントとして「圧倒的な数の関係者と連絡をとりオープンに議論した。彼らは私たちが決定を再考しなければ、2022年パラリンピック大会に重大な結果をもたらす可能性が高いと語った。複数のNPC、中には政府、チーム、アスリートからの働きかけを受けていたが、競技に参加しなさそうでもあった」と、撤回に至った経緯を説明した。

 IPCは2日にロシアによるウクライナ侵攻を受けて、理事会を開催し、両国選手の中立選手として参加容認を決定。直前の除外について「法的問題」があることを認め、パーソンズ会長は中立選手としての参加が「憲法と現在のIPC規則の範囲内でできる最も厳しい罰」であるとし、「政府とは異なり、パラリンピックアスリートと役員は侵略者ではなく、他の皆と同じようにスポーツイベントに参加しているためにここにいる」と、選手らへの配慮を求めた。北京パラリンピック後の理事会で両国のNPCの資格停止や除名を検討することも示唆した。

 ただ、ウクライナ侵攻を巡っては、2月28日に国際オリンピック委員会(IOC)がすべての国際競技連盟に、ロシアとベラルーシの選手、関係者について国際大会から除外することを勧告。国際スケート連盟など、複数の競技団体が両国の選手の除外を発表しており、IPCの決定は反発を呼んだ。米国オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)は、サラ・ハーシュランド会長の声明で「失望」を表明。英国も「IPCには非常に失望している。これは間違った決定で、緊急に再考を求める」とするなど、再考を求める圧力が強まっていた。

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