33歳・新谷仁美 13年ぶりマラソン挑戦へ失意の五輪1万メートルから半年

 失意の底から立ち上がり、13年ぶりとなる異例のマラソン再チャレンジを3月6日の東京で迎える。陸上女子長距離の新谷仁美(積水化学)は東京五輪の1万メートルで振るわず「どうにかして消えたい」とまで思い悩んだ。「速く走れないと価値がない」と高いプロ意識を率直に口にしてきた33歳。消えない昨夏の苦い記憶を、苦手種目への挑戦で拭い去る。

 2007~09年に走った過去3度のマラソンは2時間30分58秒が最高。14年に一度現役を退く前のことだ。「3回とも自分の中では失敗した」。18年に現役復帰後は、ハーフマラソンと1万メートルで日本記録を樹立。カムバック当初から二人三脚で歩む横田真人コーチは、マラソン以外では一時引退する前の姿を超えてきたと指摘し「あと1本(マラソンで)それができたときに、彼女は心から笑えるのかな」と話す。

 男子800メートルの元日本記録保持者でマラソン指導は初という横田コーチの下、トラックで磨いたスピードを生かす考えだ。「できるだけ1万(メートル)の平均ペースから下げずにやっている」と新谷。40キロ走は行わず、1キロ3分20秒のペースから速めていくインターバル走などで鍛えている。

 13日の全日本実業団ハーフマラソンは5位。本番へ弾みとはならなかったが新谷は「練習を継続してやるのみ」と切り替えて挑む。

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