熱海富士 10代関取確実に 勝ち越し決めて涙 勇み足審議も軍配通り
「大相撲初場所・14日目」(22日、両国国技館)
西幕下筆頭の熱海富士(19)=伊勢ケ浜=が十両琴裕将(佐渡ケ獄)を寄り倒して勝ち越しを決め、春場所の新十両昇進を確実にした。春場所開催時は19歳6カ月で、10代での関取昇進は昨年秋場所の北青鵬(宮城野)以来。初土俵から所要8場所での新十両は年6場所制となった1958年以降初土俵で小錦、把瑠都らに並ぶ7位のスピードとなる(幕下付け出しを除く)。
執念の逆転に拳を握って喜んだが物言いが付いた。勇み足が審議された結果、軍配通り勝ち名乗り。花道で感極まった。リモート取材には「本当にホッとして…、泣かないようにと思ったんですけど」と声を震わせた。
今場所は2連勝から3連敗。崖っぷちから盛り返した。「もうダメかなと思ったりもした。いろんな方が応援してくださって」と、親方衆、両親らに感謝。兄弟子の横綱照ノ富士からも「今までやってきたことを信じて、思い切ってやれば大丈夫」と力をもらった。
故郷の静岡県熱海市では昨年、大規模土石流が発生。「地元を元気づけるとか言って負けるとダメなので。勝ててよかった」と明るい話題を届けた。





