小島良太 国内最高V 五輪代表入り決定的「氷は仲間」地元エムウェーブが背中押した

 競技を終えて手を振る小島良太(撮影・堀内翔)
 優勝した小島
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 「スピードスケート・北京五輪代表選考会」(30日、エムウェーブ)

 男子1000メートルは小島良太(23)=エムウェーブ=が1分8秒35の国内最高記録で優勝し、代表入りを決定的にした。2位の新浜立也(25)=高崎健康福祉大職、3位の森重航(21)=専大=も500メートルに続き出場が有力。

 力強く両手を掲げた。最初の600メートルを全体2番で通過した小島は、残る400メートルを全体1位の好ラップでフィニッシュ。国内最高記録を0秒18更新する1分8秒35で駆け抜けた。「プレッシャーも感じたけど、ここでずっと育ってきた。氷は仲間」。“ホーム”が背中を押してくれた。

 滑る喜びも苦しさも全て「エムウェーブ」から学んだ。長野五輪会場として建設された専用リンク。小島はその1998年に生まれた。兄に連れられ3歳からリンクへ。「おむつをしていた頃から氷の上を転がされていた」とエムウェーブの滝澤信一社長は言う。

 信州大4年の昨秋、滝澤社長のもとを訪れた小島は「私の今があるのはエムウェーブのおかげ。恩返しをしたい」と直談判。今春から所属選手となった。

 4年前は「選考会すら出られない選手」だった。小平と同じ結城コーチに師事。練習を共にし、成長を続けてきた。低地で開催されたW杯2戦の優勝タイムを上回る好記録を残し、メダル圏内に一気に躍り出た。会社からはリンク新と国内最高に15万円の“ボーナス”が支給された。

 「小さい頃からリンクレコードの記録板を見て、いつかそこに並びたいなと思っていた」と小島。「慢心することなく、もっと成長したい」。五輪へ、恩返しはこれからだ。

 ◆小島良太(こじま・りょうた)1998年5月11日、長野市出身。3歳からスケートを始める。屋代高から信州大を経て、今春からエムウェーブに所属。20年日本学生選手権1000メートルで優勝。世界距離別選手権は14位。今季のW杯では序盤の2戦で6位に入った。趣味は登山、珈琲、ドライブ。175センチ、74キロ。

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