坂本花織 SP自己ベスト更新79.23点 2位以下尻目に貫禄トップ
「フィギュアスケート・全日本選手権」(23日、さいたまスーパーアリーナ)
女子SPは坂本花織(21)=シスメックス=が79・23点でトップ。17歳の河辺愛菜(木下アカデミー)が74・27点で3位に食い込むなど、74・66点で2位の樋口新葉(20)=明大=から6位までが2・35点差にひしめく大混戦となった。
フィニッシュを決めた後、ブルッと遅れてきた武者震いに苦笑いした。一気に解けたのは極限の緊張感だ。国際スケート連盟(ISU)公認の自己ベストを上回る79・23点。SP首位に立った坂本は「今日のできはよかったです」と胸を張り、「全日本でびっくりするくらいの点数が出ると、次シーズンから国際大会でも同じくらいの点数に上がってくる」と自ら進化の予兆を感じ取った。
乗り越えた山の向こうに光が見えた。優勝した11月のNHK杯後に、発熱などの体調不良で約1週間寝込んだ。この日も体力が完全に戻らない中で、疲労が蓄積する演技後半にフリップ、トーループの連続3回転を入れた構成を落とさず攻め切った。
演技前は会場の外で走り込むのが恒例。「自分は動けば動くほど動けるタイプで先生たちには『フェラーリ』と言われる。エンジンをかけるまで時間がかかるけど、エンジンがかかれば動く」。体調不良を吹き飛ばし、かかったエンジンで跳ね馬のごとく躍動した。
高校2年だった4年前は「運がよければ五輪2枠に入りたいという感じ」と無欲で切符を得た。「今年は優勝して一発で五輪内定を決めたい。そこは4年前と全然違う」。エースの自覚と誇りを胸に大舞台を見据えている。




