ロコ・ソラーレ「クセ強い」アイスに苦闘も開幕2連勝 勝負どころで藤沢が好ショット
「カーリング・北京五輪世界最終予選」(11日、レーワルデン)
女子1次リーグ第2戦が行われ、世界ランク7位の日本の18年平昌五輪銅メダルチーム、ロコ・ソラーレは、同11位のドイツを7-6で下し、開幕2連勝を決めた。難解な氷の状態に苦戦しながらも、勝負どころでスキップ藤沢五月(30)の好ショットが決まった。2大会連続となる五輪切符獲得に向けて、上々のスタートを切った。
試合後、藤沢が思わずつぶやいた言葉が、苦闘を物語った。「なんなんだ、このアイスは…」。曲がるかと思えば、曲がらない。滑るかと思えば滑らない。全員が「クセが強い」と話す目まぐるしく変化する氷の状況が、両チームを翻ろう。しかし、その中でロコ・ソラーレの経験と底力が光った。
互いに1点ずつを取り合う拮抗(きっこう)した展開で迎えた第6エンド。ドイツのミスが続き大量得点のチャンスが舞い込む。スキップの藤沢五月がラストショットのドローをしっかりと決めて3点を奪い、流れを呼び込んだ。
6-6の同点で迎えた最終第10エンドは優位な後攻。ミスショットもあり厳しい展開となったが、藤沢がラストショットで相手の石をはじきながら、自分たちの石を中央に残し、1点をもぎとった。粘りの勝利に藤沢が「すごく苦戦したが結果的に最後、我慢強く戦って勝ち切れたのがすごく良かった」と胸をなで下ろすと、セカンドの鈴木も「さっちゃん(藤沢)が難しい中で決めてくれた。さすがさっちゃんという感じです」と、笑顔で大黒柱を称えた。
出場チーム中最高の世界ランク3位で平昌五輪銀メダルの韓国が、同18位のトルコに敗れる波乱もあった中、最高のスタートを切った。「次はもっとより良いショットを決めたい」と、藤沢。気まぐれな氷を攻略し、このまま一気に突き進む。




