牧野草子が準決勝へ 那須川天心の元盟友、キックボクシングから転向でパリ五輪狙う

 「ボクシング・全日本選手権」(25日、墨田区総合体育館)

 男子フライ級などが行われ、キックボクシングで全国大会2連覇の実績を持つ牧野草子(そうし、22)=自衛隊=が、2回戦で滝沢栄吉(日本大学)に5-0判定で勝利し、27日の準決勝へ進んだ。

 初の全日本選手権で初戦を完勝した牧野は「内容にこだわった試合なのでうれしい内容ではなかったけど、初めての全日本で勝ててよかった」と笑顔。小学4年からキックボクシング経験者の父の和博さん(43)の指導で競技を始め、中学時代は同学年の那須川天心の父が運営するチームで週1回練習を積んだ。天心とはマスボクシングなど2人で練習することが多く、中学1、2年では2人で全国大会「藤原敏男杯」に連覇した。

 高校入学後にアマチュアボクシングに転向したきっかけも、「キックボクシングの時は蹴りの(得意な)選手だったので、ボクシングでそこ(パンチ)を強化するため」。同時期に東京五輪が決まったこともあり朝霞西高から中大、自衛隊とボクシングを続けてきた。身長156センチと小柄で本来ならライトフライ級が適正だが、24年パリ五輪での採用階級を見越して、フライ級で出場している。

 キックボクシングの全国2連覇の経験は「全日本選手権でもプラスに働いている」と堂々。初戦でもスピードのある連打やタイミングをずらした右ストレートなど多彩な攻撃を見せ「オールマイティーに何でもこなせること。いろんな選手に対応できる」と自身の持ち味を語る。

 天心とは今月5年ぶりに再会し、「お互い頑張ろう」と励まし合った。初の全国舞台では「優勝しか考えていない。今大会で優勝しないと五輪が見えてこない」と拳に力を入れた。「草子(そうし)」という名前の由来は「物語の始まりのような意味らしい」。初優勝で、五輪ロードの始まりを目指す。

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