羽生、NHK杯欠場 右足首じん帯損傷…クワッドアクセル成功&五輪3連覇へ再び試練

 日本スケート連盟は4日、フィギュアスケートのGPシリーズ第4戦・NHK杯(12日開幕、代々木第一体育館)で今季初戦を予定していた五輪2連覇王者の羽生結弦(26)=ANA=の欠場を発表した。練習中に転倒し、右足関節じん帯を損傷したため。まだ誰も成功させていないクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に挑み、3連覇が期待される北京五輪も3カ月後に迫る中、日本のエースを再び試練が襲った。

 「夢」へと突き進む“氷の英雄”に、再び試練が訪れた。「全神経と全気力を使っている」と語っていたクワッドアクセル成功へ、挑戦のシーズン。今季初戦を目前にした練習中に、羽生が右足首のじん帯を負傷した。日本連盟を通じたコメントからは「NHK杯にむけて全力で取り組んできましたが、たった一度の転倒で怪我をしてしまい、とても悔しく思っています」と、ただただ、悔いがにじんだ。

 羽生は平昌五輪シーズンだった17年にも、NHK杯の公式練習中に今回と同じ右足首のじん帯を負傷しており、また五輪シーズンにアクシデントに襲われた。ただ、平昌五輪では懸命なリハビリの末、ぶっつけ本番で臨み2連覇を達成している。

 度重なる苦境を乗り越え、いくつもの栄光をつかんできた王者は、まだまだ前を向く。「今回の怪我からも、また何かを得られるよう、考えて、できることを全力で取り組みます。今は少しでも早く、氷上に立つことを目指し、痛みをコントロールしながら氷上でのリハビリをし、競技レベルに戻るまでの期間をなるべく短くできるように努力していきます」と覚悟をつづった。

 3連覇の期待がかかる北京五輪への挑戦は、まだ明言はしていない。今回の欠場で選考大会の一つとなっているシリーズ上位6人によるGPファイナル(12月、大阪)進出は絶望的。GP第6戦のロシア杯(26日開幕、ソチ)にもエントリーしているが、五輪代表入りを目指すなら、最終選考会の全日本選手権(12月22~26日、埼玉)が大一番となる。

 ただ、今は右足の回復に全力を注ぐ。「さらに進化できるように頑張ります」。誰も届かぬ頂へと、もっと高く跳ぶために-。

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