本田望結 葛藤続くも 姉・真凜と姉妹全日本叶うまで「スケートは辞められない」

 フリーの本田望結の演技(撮影・堀内翔)
 フリーでジャンプの着氷に失敗する本田望結(撮影・堀内翔)
 寂しげな表情が特徴的な本田望結のフリーの演技(撮影・堀内翔)
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 「フィギュアスケート・東京選手権」(9日、ダイドードリンコアイスアリーナ)

 女子フリーが行われ、SP21位と出遅れた、女優で歌手の本田望結(17)=プリンスホテル=はフリー69・66点、合計点111・02点だった。2年連続の東日本選手権進出は厳しくなったが、芸能活動との両立を続ける中で、改めてある決意を語った。

 本田望はブルーの衣装に身を包み、三味線の音が印象的な和のフリー曲のリズムにのって滑り出した。不安定な状態が続くジャンプはSPに続いて転倒もあり、技術点を伸ばしきれなかったが、情感を込めたステップなどで魅了した。

 今年から歌手活動も始めるなど多忙を極めており、現状ではジャンプの構成を落としている状態。「やることはできたが、できることのレベルが低い。去年の構成に戻すことが大事になる」と、冷静に振り返った。ただ、姉の真凜と同じ舞台に立ち、試合の緊張感を味わって、改めて感じたことがある。

 「試合独特の緊張感、足が震えるような感覚を10年以上やらせてもらっているけど、慣れることはなくて、いつも緊張や不安がある。でもその感覚も含めてスケートが好き。いつかまたお客さんの前で自分のやりきったと思う滑りをしたい。その気持ちを忘れずに頑張りたい」。

 ノービスやジュニア時代は毎年のように出場していた全日本大会。シニアになってからのこの2年は厳しい結果が続く。自身の成長や取り巻く環境が変わる中で「成長するにあたって、すごく大きくいうと自分が当たり前と思っていたことが、周りの方に認めていただけるぐらい努力できていることだなと改めて今振り返ると思うので。今は少し自分への甘えというと違うかもしれないけど、考えも大人になっている分、こっちよりはこうした方がいいとか、小さい頃の怪我するぐらいまでがむしゃらにやるというのもやっぱり良いとはいえないと思うし、考えが大人になっているからこそ、ちょっと甘えというのとはちょっと違うんですけど、そういう部分もないとは言い切れないので、スケートをやりきったと思うためにはがむしゃらに小さい頃のように努力するしかない」と心の葛藤を吐露した上で、自らに言い聞かせるようにスケーターとしての夢、そして競技を続ける意味を口にした。

 「今一度小さかった頃の自分の考えを振り返って、来年は、お姉ちゃんと一緒に全日本に出るという夢が叶うまではスケートは辞められないなって思います」-。

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