東京五輪卓球混合ダブルス金メダルなど３種目でメダルを獲得した女子の伊藤美誠（２０）＝スターツ＝が１５日、都内で取材に応じた。「だんだん実感が湧いてきた。五輪をやり終えたのが一番のうれしさ。それで、三つメダルを取れて、一つは金メダルで、意外と最高なことだなと。実力が強くなった、上がったという証拠もできたかな」と、大会後に喜びが湧きあがってきたことを明かした。

　次戦としては、早くも１１月の世界選手権（米ヒューストン）出場に意欲を示した。女子シングルスでは中国勢が最大５人まで出場するため、各国２人までの五輪以上にレベルの価値は高まる。「メダルを取ることが難しいし、金メダルが本当に難しい。でも、五輪よりも難しいことを成し遂げて、中国人選手にたくさん勝って日本中のみんなをびっくりさせたい」と打倒中国での金メダルに照準を合わせた。

　今回の五輪では、混合ダブルスで中国ペアを撃破して史上初の金メダルを獲得。ただ、シングルスでは準決勝で同い年の孫穎莎（中国）に０－４で完敗。団体決勝でも中国と対戦し、自身は孫穎莎との再戦で１－３で敗れた。「（シングルスでは）自分が出し切れなかった分、悔しいというのがすごく強くて。得るものが少なかった」と述懐。「団体では出し切ることができた。それでも負けたってことは、やっぱり実力の差で負けている」と認めた上で、「もっといろんなことをできるようにして再挑戦したい。中国人選手に勝つという思いで、これからもやっていきたい」と打倒中国への決意を新たにした。