社会人で競技開始 異色レスラー鶴田が初世界切符「勝手にジャンボ2世目指してます」
「レスリング・全日本選抜選手権」(29日、駒沢体育館)
男子グレコローマンスタイル87キロ級で、レスリング転向7年目の鶴田峻大(25)=自衛隊=が優勝した。世界選手権(10月、オスロ)代表にも初めて決まり、24年パリ五輪に向けて大きな一歩を踏み出した。
競技開始は自衛隊入隊後の19歳。トップレベルでは幼少期からレスリングに励む選手がほとんどの中にあって、社会人からの本格的な転向は異色だ。
小学5年から高校3年までは柔道に励んだ。高校時代に九州大会3位に入るなどの実績を残し、入隊後に体育学校の柔道のセレクションを受けるも選手枠の空きがなく断念。ただ、それを見ていた当時自衛隊体育学校コーチの元木康年氏から「お前はレスリングをやった方がいい」と熱烈なラブコールを受け、転向を決めた。
柔道時代は内股、大外刈り、足技を得意としていたが、グレコローマンスタイルでは下半身への攻撃は禁止とあって「何も役に立ってない(笑)」。転向直後はスパーリングでもボコボコにされて悔し泣きする日々を過ごしたが、国内トップ選手がしのぎをけずる所属で努力を重ねていくうちに地力をつけ、頭角を現した。
レスリングで鶴田姓といえば、72年ミュンヘン五輪に出場し、後にプロレスラーとしても活躍したレジェンド「ジャンボ鶴田」を想起させる。鶴田自身は全く血縁関係はないものの、周囲からは「ジャンボ」と呼ばれたり、トレーニングのメニュー表に同氏の本名である「鶴田友美」と書かれるなど自然と意識してしまう存在。「勝手に2世を目指してます!五輪に出たら近づけますね」と、3年後のパリを見据えて大きく拳を突き上げた。
