福士5大会連続五輪厳しく…完走中最下位 拍手に包まれ「やり残したことはない」

 一斉にスタートを切る福士加代子(122)ら(撮影・高石航平)
 観客の拍手を背に笑顔で走る福士加代子(撮影・高石航平)
スタンドに多くの人が観戦に訪れた静岡国際陸上大会会場=エコパスタジアム(撮影・高石航平)
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 「陸上・日本選手権」(3日、静岡スタジアム)

 東京五輪代表選考会を兼ねた女子1万メートルが行われ、5大会連続五輪出場が掛かった福士加代子(39)=ワコール=は、34分00秒53で完走した19人中最下位の19位だった。

 リオ五輪に続くマラソンでの五輪出場を逃した福士は、トラックに切り替えて挑んできたが、序盤から第2集団にもついていけず、最後方に。その後も追い上げる力は残っていなかった。最後は拍手に包まれながらゴールし、トラックの去り際に一礼すると、再び大きな拍手に包まれた。

 「レースでは全然勝負にならなかったですけど、見守られて完走できてよかったです」と振り返り、拍手については「なんか感動しちゃいました。全部経験したかな。1等賞も、2位も3位も。ドベドベで周回遅れも。最後の拍手も経験できた。やり残したことはないぐらいやった」と、感慨深げに話した。調整はぶっつけ本番。「何にも練習してません。痛いのもあるし、精神的にも駄目だった。一か八か。あわよくばという気持ち。1周しか持ちませんでした。ただ、勝負しようという気持ちはあった。いっちょ前に、練習してないくせに」。

 1万メートル代表3枠は埋まったため、可能性が残るのは5000メートルのみ。挑戦するかどうかについては「分からないです。一礼したんで。どっちでもいいように」。“レジェンド”と呼ばれる39歳の表情は晴れやかだった。

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