池江が4冠「負けるのは今年まで」から「負けたくない」へ アスリートの本能に火

金メダルを頭上に掲げ、笑顔を見せる池江璃花子(撮影・高部洋祐)
 女子50メートル自由形のスタート前、体をほぐす池江璃花子(撮影・高部洋祐)
 女子50メートル自由形を制し、喜びの表情を見せる池江璃花子(撮影・高部洋祐)
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 「競泳・日本選手権」(10日、東京アクアティクスセンター)

 東京五輪代表選考会を兼ねて行われ、池江璃花子(20)=ルネサンス=は女子50メートルバタフライ(非五輪種目)と自由形を制し、前日までの100メートルバタフライと自由形を含めて、4冠を達成した。ただ、当初50Mバタフライ以外の種目での優勝は狙っていなかったといい、「負けるのは今年まで」という気持ちで大会に臨んでいたという。

 個人として派遣記録を破れるかどうか、に注目がうつるほど、見事な泳ぎで4種目を制覇した池江。大会最終日に2種目を勝ったが「1番は半バタ(50Mバタフライ)で優勝することを目標としていましたし、本当に100のバタフライ、自由形、半フリ(50M自由形)に関しても、正直、優勝は狙っていなくて」という心境でいたという。

 場内インタビューでも口にしていた「負けるのは今年までって決めていた」と、ある意味、勝負よりも出場し、自身の泳ぎに日本選手権の舞台で徹することに重点を置いていた。ただ、そんな中でも「試合に出たからには100を2冠した後、やっぱり50でも負けたくないって気持ちがわいてきました」と闘志に火がついた。

 8日間で11レースと、疲労も残る日程だった。「最後までやるの、厳しいかなと思って、50のレース、特に半フリは棄権した方がいいのか」と、直前まで悩みもあったという。ただ、大会最終日を迎えて、「意外と体、軽いかも、いけちゃうかも」と好感触を得た。「そのまま最終日まで突っ走ることができて良かったです」と、大会を“完泳”できたことにも手応えをつかんだ様子だった。

 タイムの面でも「もう少ししたら、いずれは、ですけど自分の日本記録もしっかり狙っていくようになるんじゃないかなと思います」と、さらに上を見据えた池江。リレー代表として出場することになる五輪本番へ「数カ月、五輪本番まであるので、さらに体力はつくと思うし、リレーがメインになるけど、全力でチームに貢献したい」と語った。

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