大栄翔「なかなか眠れなかった」重圧はね返し初優勝 朝乃山、貴景勝から刺激

 オンラインで優勝一夜明け会見し、大きな手を広げる大栄翔(日本相撲協会提供)
 オンラインで優勝一夜明け会見をする大栄翔(日本相撲協会提供)
 オンラインで優勝一夜明け会見をする大栄翔(日本相撲協会提供)
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 大相撲初場所で13勝(2敗)を挙げ初優勝した西前頭筆頭の大栄翔(27)=追手風=が25日、埼玉県草加市の部屋で優勝一夜明け会見をオンライン形式で行った。

 「実感も湧いて改めて優勝したことをうれしく思いました」と喜び。お祝いのメールなど約400件来ており「まだ返せていない。幕内最高優勝はすごい影響力。すごいこと。たくさん応援してくれる人がいるのは感謝」とかみしめた。

 初日から3大関を連倒し、7日目まで7人の役力士を総なめにした。「今場所は立ち合いからの踏み込み、角度、鋭さが自分でもあった。立ち合いで起こして突きも回転よく休まず攻めたのが良かった」と振り返った。

 三役以上に全員勝ったことは「自信になった」と優勝への勢いになった。中でも7日目、関脇隆の勝(常盤山)戦は立ち合い、当たり一撃ではじき飛ばし、何もさせず押し出し。「親方(師匠の追手風親方=元幕内大翔山)からも『一番の立ち合いをした』と言ってもらえた」と、最高の一番だった。

 平幕との後半戦は逆に硬くなった。11日目に2敗目を喫し「吹っ切れた。思い直すことができた」と、立ち直り、大関正代(時津風)と並ぶ一騎打ちをしのいだ。「布団に入ってからなかなか眠れなかった」と、重圧をはね返した。

 初優勝は「夢のまた夢。自分がするとは考えられなかった」と遠い存在だった。同学年の朝乃山(高砂)、3学年下の埼玉栄高後輩、大関貴景勝(常盤山)が先に優勝。「悔しい思いはあった。刺激になった」と言う。

 母子家庭で育った。母には最高の贈り物。「なかなか親孝行できなかったので、できたかな」と話した。

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