大栄翔が平幕初の初日から三役総なめ7連勝達成!単独トップに 八角理事長「救世主」

 「大相撲初場所・7日目」(16日、両国国技館)

 平幕大栄翔が関脇隆の勝を押し出しで撃破し出場する三役力士、3大関、2関脇、2小結7人の総なめを果たした。平幕力士が初日から三役以上を7連破するのは1場所15日制の定着した1949年以降では初の快挙。無傷7連勝も自己新で単独トップに立った。八角理事長(元横綱北勝海)は「救世主」と最敬礼した。かど番大関正代が阿武咲を押し出し1敗を守り、初黒星の平幕明瀬山と2人が1差でトップを追う。

 大栄翔が役力士ラストの砦(とりで)も一瞬で撃破した。猛烈な当たり一撃で隆の勝をはじき飛ばし、怒とうの突き3発。過去2勝3敗だった相手を2秒5で料理。三役以上の7人を完全制圧した。

 「本当に上位相手に勝てたのは自信になる。内容もいい。自分でも実感」とノリノリ。平幕では2019年秋場所の隠岐の海以来、7日目終了時での全勝単独トップに立った。

 新型コロナウイルスの影響で65人もの力士が全休となり両横綱も不在の緊急事態場所。八角理事長(元横綱北勝海)は「なんか、救世主が現れた。今場所全部いいけど、その中で一番良かった。当たってすぐの瞬発力。ポーンと手が伸びてね。ヒーロー、救世主かな」と、あがめた。

 昨年秋場所後、右肘の遊離軟骨を除去する内視鏡手術を行った。そこからバランスのいい押し方を一から見直した。その結果、破壊力も左右の突っ張りの回転もアップ。まさにケガの功名となった。

 埼玉栄高の恩師、山田道紀監督も目を細める。高校2年までは補欠でちゃんこ番。「辛抱強い子」と黙々と努力を重ね、高校3年でレギュラーをつかみ飛躍。大学進学可能な学力だったが、母子家庭で育ち早く親孝行したいと高卒でプロ入りした。「ジワジワと力を付ける子が結局強い」と、後輩らの手本だ。

 埼玉県朝霞市出身。同市ゆかりの有名人は尾崎豊がおり、朝霞駅前には1980年代のアイドル、本田美奈子の記念碑がある。自身も同市のスターに、との期待には「顔じゃない」と控えめながら、県勢初の賜杯へ「期待に応えたいし頑張る気力になる」と気合十分だ。

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