青学大に何が起こったか 痛かった神林主将の直前負傷判明 原監督は3区想定も

 11位でタスキをつなぐ青学大3区の湯原慶吾と4区の佐藤一世(左)=平塚中継所(代表撮影)
 青学大・原晋監督
12位でゴールし苦い顔をする青学大・竹石尚人(右)(左は城西大・山本唯翔)=神奈川・芦ノ湖(撮影・高石航平)
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 「箱根駅伝・往路」(2日、大手町~神奈川県箱根町芦ノ湖駐車場)

 総合連覇を狙った青学大は往路12位に沈んだ。トップの創価大との差は7分35秒で、原晋監督も「優勝はもう嘘になる」と、シード権を得られる10位以内の確保に思いを向けるほどの“惨敗”だったが、箱根の王者に何が起きたのか。

 レース展開を見ると、スローペースから始まった1区は吉田圭太(4年)はトップに18秒差の6番手でたすきをつないだ。

 しかし、2区の中村唯翔(2年)が区間14位。3区への中継点ではトップとの差は2分13秒に広がっていた。3区の湯原慶吾(3年)も区間14位と苦しんだ。

 1年生の佐藤一世が4区を区間4位で走り切り、順位も10位に浮上させたが、山上りの5区で竹石尚人(4年)に、足に異変が発生。ストレッチのため立ち止まる場面があった。最終的にはトップとの差は7分35秒に広がった。

 こうしたレース展開の背景にはアクシデントがあった。原監督は「当初は3区に神林(勇太)の起用を考えていたが、12月28日に右臀部に疲労骨折が判明し、使えなかった。湯原を起用したが、うまく流れに乗れなかった」と振り返る。神林は主将で、前回の箱根駅伝では9区の区間賞を獲得。今季は20年全日本大学駅伝7区で区間賞を得ている。大きなピースを欠く緊急事態を、“原マジック”でも埋めることができなかった。

 メンバー面で言えば、前回大会で“花の2区”に1年生で起用され区間5位の走りを見せた岸本大紀(2年)が、股関節の負傷から回復途上のため登録メンバーに入れず。さらに神林も欠場となると、チーム力の低下は避けられなくなる。

 初の往路優勝を果たした創価大は、5選手の区間順位が3位→6位→3位→2位→2位と安定した走りを積み重ねた。チームの総合力が結果に反映された形になった。

 復路に向け原監督は「優勝はもう嘘になる。確実にシード権を獲りにいきたい。プライドを忘れず、能力を100%発揮して、各区間を走ってもらいたい」と語った。次回のシード権は10位までに与えられるが、10位拓殖大とは42秒差をつけられている。王者のプライドをかけた復路に臨む。

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