新入幕・翠富士は新業師「肩すかし」磨く 同学年の貴景勝、阿武咲と「やってみたい」

新入幕を果たし番付表の自身のしこ名を指さす翠富士(日本相撲協会提供)
新入幕を果たしオンライン形式で会見した翠富士(日本相撲協会提供)
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 「大相撲初場所」(21年1月10日初日、両国国技館)

 日本相撲協会は24日、初場所の番付を発表し先場所十両優勝した翠富士(みどりふじ、24)=伊勢ケ浜=が新入幕を果たした。静岡県出身では2010年春場所の磋牙司以来、戦後5人目。

 両国国技館でオンライン会見を行い、「(番付表の)一番上の段に上がると字の大きさも違ってうれしい」と、声を弾ませた。

 身長171センチ、体重118キロと小兵。十両を4場所で通過した要因は、体重が増えたことが挙げられる。「持っていかれるのが少なくなった。10キロくらい増えた。トレーニングもやっているからいい太り方をしている」と、うなずいた。

 関脇照ノ富士、幕内宝富士、照強と部屋の兄弟子がそろう環境もいい。業師で知られた安治川親方(元関脇安美錦)からも常に声をかけてもらい、「かわいがってもらって、自分は(安治川親方が)好き」と笑った。

 先場所は頭捻り(ずぶねり)、巻き落としなど珍手も連発した業師。得意は代名詞とも言える肩すかしだ。「意外と決まる。理論より感覚なので」と幼少期より磨いた必殺技だ。

 師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)も現役時代に得意としており、先場所、極意を教わった。「横綱までいった人のことはいい意味で理解できない。実行できるようにやっていく」と、師匠を目標に極めていく。

 小兵業師では兄弟子の照強、関取最小兵の炎鵬(宮城野)の中間が目標。「押しながら技も入れる。2人のいいところを取れたらいい」と、翠富士だけのオリジナル取り口を幕内で披露していく。

 母がはごろもフーズで働いており、シーチキンをいつも送ってくれる。ご飯に2缶を乗せ、マヨネーズで味付けして食べるのが定番だという。管理栄養士からもメニューを組んでもらうなど、体重増は常に意識。「動けなくなる一歩手前まで増やしたい」と、圧力の増す幕内で体重はいくらあっても足りない。

 同学年の大関貴景勝(常盤山)、幕内阿武咲(阿武松)と同じ幕内にたどり着いた。「本当にやってみたい。何連勝もしたら当たるかも。今場所、(大関と)当たるくらいの気持ちで。そしたら当たれるかも」と意気込み。秋場所では新入幕の小兵、翔猿(追手風)が優勝争いに絡む大暴れも刺激を受けた。

 「優勝は言い過ぎだけど三賞を目標。10勝して三賞を獲りたい」と、気合をみなぎらせた。

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