内村航平が超絶鉄棒で3年ぶり5度目V 異次元得点15・700点「さらに高みを」
「体操・全日本選手権」(13日、高崎アリーナ)
男子決勝が行われ、東京五輪に向けて鉄棒専念を決めた五輪個人総合2連覇王者の内村航平(31)=リンガーハット=は、H難度ブレトシュナイダーに加え、カッシーナ、コールマンも成功。着地もピタリと止めた。予選の15・533点を上回る異次元ともいえる15・700点をマークし、3年ぶり5度目の優勝を飾った。
演技後は両腕でガッツポーズし、さらに何度も右拳を握った。そして観客からの拍手に、“もっともっと”と煽った。演技の美しさを示すEスコア(出来栄え点)は、鉄棒では驚異的といえる9・1点だった。
だが試合後、本人は「着地以外は予選の方がよかった。久々の予選と決勝の試合で、かなり疲労があった。離れ技のキレもよくなかった。着地も元気がなくなって止まったのかなと。内容はそこまでよくなかった」と、淡々と振り返った。得点についても「今回の点はあんまり参考にしてない」とした。
ただ、勝負の東京五輪シーズンに向け、確かな手応えは掴んだ。「鉄棒に専念して3戦目で、ようやく鉄棒に合わせられる能力が高まってきた。すごくいい経験ができたし、来年の東京五輪に向けて、すごく大事な日になった」とうなずき、「どんな人がみてもすごい、美しい演技が目標。さらに高みを目指していきたい。まだ東京五輪に向けてはスタートラインにも立っていない。率直にまだ喜べない。まだここから。喜んでいる暇はないし、今すぐ練習して来年に向けてやっていきたい」と、見据えた。




