萩野公介が復活V!五輪への派遣標準上回り「自信」 完全復活へ2月から7秒以上向上

 「競泳・日本選手権」(3日、東京アクアティクスセンター)

 東京五輪会場で開幕し、男子400メートル個人メドレー決勝は、16年リオデジャネイロ五輪同種目金メダルの萩野公介(26)=ブリヂストン=が4分13秒32で優勝した。不振による休養で19年大会を欠場しており、2年ぶりに日本王者となった。

 うつむきがちに目を泳がせる萩野はもういない。「タイムは自己ベストより遅いけど、素直に勝てて、ある程度のタイムで泳げたことをうれしく思う」。日本一返り咲き。レース後のインタビューで萩野は堂々と力強く、思いの丈を述べた。

 最初のバタフライは3番手でターンするも、得意の背泳ぎで先頭に。その後もリードを譲らず勝ちきった。2月以来となる長水路の400メートル個人メドレー。当時より7秒以上もタイムを縮めたことが復調と成長の証しだ。

 今秋は国際リーグ(ISL)に参加し、連戦をこなした。次第に、思い描く泳ぎをレースで体現することへの慣れが生まれた。

 また大会中、19年世界選手権6冠のドレッセル(米国)の泳ぎを見た鈴木陽二コーチから「手が力んでいる」と指摘された。15年の右肘骨折以降、手先が力む悪癖が直らなかったが、意識すると「気持ちよく泳げるようになった」。納得の泳ぎへ、徐々に近づいている手応えがある。

 だからこそ「自分に自信を持って臨みたいと思っていた」と萩野。戦う前に気持ちで負けていた以前の自分とは、もうサヨナラだ。

 男子400メートル個人メドレーは、来年4月の日本選手権決勝で派遣標準記録を突破した上で瀬戸大也(ANA)を除く最上位になれば内定する方針。派遣標準記録は延期前の2020年大会では4分15秒24だった。調整なしでそのタイムを1秒92上回り「自信につながる。冬場のトレーニングを安心してじっくりできる」。地に足をつけ、来夏の完全復活を信じ前へと進む。

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