貴景勝、大関の意地!1敗対決制し単独トップ 幕尻戦“リベンジ”「強い方が勝つ」

 「大相撲11月場所・13日目」(20日、両国国技館)

 “一人大関”貴景勝が幕尻志摩ノ海との1敗対決を押し出しで制し、12勝目を挙げ単独トップに立った。初場所では同じく幕尻の徳勝龍に敗れており、2度は許さない、とばかりに出場最上位の意地が全開。14日目は難敵の関脇御嶽海を撃ち、2年ぶりV2へ王手をかける。小結照ノ富士が竜電を一蹴し11勝目を挙げ、1差を死守した。14日目は2敗同士の照ノ富士と志摩ノ海が逆転Vを目指し、激突する。

 しのぎ切った土俵上で貴景勝は大きく息を吐いた。当たって押し込んでも、しつこく下から食らい付く志摩ノ海。左から崩し、右のいなしで泳がせ、なお土俵際、粘る相手を何とか振り切った。

 勝って当たり前の出場番付最上位と、失うものなどない幕内最下位。迎え撃つ側は簡単ではない。前回初場所では幕尻の徳勝龍に不覚を取り優勝を許した。「強い方が勝つ。(やりにくさは)外が判断すること。自分にとっては関係ない」と言うが、2度目も負けるわけにはいかない。

 1敗対決を制し2場所連続の12勝目。13日目を終え、単独トップに立つのは初優勝した18年九州場所以来だ。「それも外が言っていること。自分はあしたに集中すること。あした頑張るっていうことだけ」と、みじんも心をぶれさせなかった。

 2横綱が初日から不在の上、朝乃山、正代と2大関も次々と休場。5日目から“一人大関”として君臨し、結びを締め続けてきた。

 重圧を力に変えるのが24歳の底力。「期待はすごくうれしい。応えたいけど土俵に上がるのは自分。応えるのも裏切るのも自分」。自身との勝負に勝つことが結果につながる。

 八角理事長(元横綱北勝海)も「優勝が懸かったり一人大関でプレッシャーを背負って。優勝できれば今場所、価値ありますよね」と精神面を絶賛だ。

 千秋楽、照ノ富士との対戦を残しており、最後まで賜杯の行方は分からない。ただ、地元兵庫県芦屋市は早やV2を確信。市役所に祝賀の横断幕を掲げる準備に入った。

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