宇良 新化粧まわしの送り主・難病女性へ勇気届ける!16場所ぶりの十両舞台に決意

 関取衆と申し合い稽古する宇良(左)
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 「大相撲11月場所」(11月8日初日、両国国技館)

 2度の右膝手術を乗り越え復活した元幕内で人気業師の宇良(28)=木瀬=が28日、電話取材に応じ、難病の88歳女性から贈られた新化粧まわしを着け、16場所ぶりの十両舞台に臨む決意を語った。女性とは2年半前に手紙が縁で交流し、関取復帰を約束してきた。自らデザインした一文字「技」の相撲を見せ、闘病への勇気を届ける。この日は都内の部屋で関取相手に11番取って調整した。

 88歳難病の女性と約束した新化粧まわしに宇良は感無量だった。「だんだん体調も悪くなっていくということで生きててほしいというとあれですけど。『(関取に)上がったら贈らせて下さい』と、1回目に復帰した時から言っていただいていた」と、本当に特別なお祝いをかみしめた。

 女性は福岡県行橋市の酒井佐津恵さん。異常たんぱく質が体の機能障害を起こす難病「アミロイドーシス」を患い、長い闘病生活をしている。美しい所作や相撲に引かれ、宇良のファンになった。

 宇良は18年春、1度目の右膝負傷でリハビリ中、手紙をもらった。「相撲を見て元気をもらっています」との内容に励まされ、お礼に手形を送った。その後、知人を介して18年九州場所後に対面。関取復帰を誓い、その際は化粧まわしのプレゼントが約束された。

 関係者によれば「年齢相応に弱っている」と万が一のこともある中、作製費用の約150万円はすべて酒井さんが用意。20年の11月場所は新型コロナの影響で福岡でなく東京開催。気落ちしていたが今は21年11月の再会を力にしているという。

 宇良は電話でお礼の連絡をした。「僕は『頑張ります』ということを。向こうも『頑張って下さい』と」と、短い言葉にも両者の思いは重なった。

 化粧まわしは自身で考えたピンク色の「技」一文字のデザインで11月場所初日に間に合うよう作製中。「僕の相撲で元気付けられる人がいるのは頑張る糧になる」と希代の業師はアクロバット相撲でファンに元気を届ける。

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