正代、目指すは双葉山「場所を盛り上げたい」 新大関場所で連覇なら83年ぶり2人目

 大相撲11月場所(11月8日初日、東京・両国国技館)の番付が26日、発表され、秋場所で初優勝し新大関に昇進した正代(28)=時津風=が東京都墨田区の部屋からオンラインで会見を行った。控えめながら2006年夏場所の白鵬以来となる新大関Vに意欲を見せ、年間最多勝の初タイトルにも照準。新型コロナウイルスの影響で今年は地元の九州から東京開催に変更となったが、得意の11月場所で2020年、満点締めを目指す。

 正代は番付表に太く記された「大関 熊本 正代直也」の文字に感激した。同県出身では1962年名古屋場所、栃光以来の新大関。「58年ぶりに熊本の字を大関の下に僕が持ってこられたのはすごく光栄。責任感が今までとは違う」と、パソコン画面越しに緊張感をあふれさせた。

 一年納めの場所で貴景勝、朝乃山と3大関の出世争いにも注目。「存在感を今まで以上に示せたら。場所を盛り上げたい」。かつての“ネガティブ男”は返上し、角界の看板として堂々と宣言した。

 今年は4場所で計45勝を挙げ、年間最多勝争いで朝乃山に2差を付けて単独トップに立つ。「悔いのない相撲が取れたら。15日間取り切って、ついてくればいい。好成績で今年、最後の場所を締めくくれれば」と初タイトルを視界に入れた。

 新大関Vは白鵬以来14年ぶり、新大関場所で2連覇となれば1937年春場所の双葉山以来83年ぶり2人目。目標は「勝ち越し」と控えめだが、時津風部屋創始者の大横綱と同じ快挙へ「優勝はもちろん、したいところ。盛り上がる相撲を取れたら」と意欲を見せた。

 例年九州で開催される11月場所は年6場所で唯一すべて勝ち越し。昨年も11勝を挙げ敢闘賞を獲得。験のいい“地元場所”も20年の有終締めを後押しする。

 大関となれば自家用車で国技館に出入り可能ながら正代はこれまで通り“徒歩通勤”。「歩きながら体も温まる。アップになったらいい。それは続けようかなと思う」と明言した。部屋は国技館に近く、徒歩約10分とちょうどいい運動。ファンに身近な庶民派大関は、おごらず、飾らず、歩んでいく。

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