キラキラしこ名の天空海(あくあ)が59場所目で新入幕 新番付見て「ようやく実感」

部屋の前で番付表を手にする天空海
新入幕を果たし番付表のしこ名を指さす天空。左は師匠の立浪親方
新入幕を果たし師匠の立浪親方(左)とともにオンライン会見を行う天空海
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 日本相撲協会は26日、11月場所(11月8日初日、東京・両国国技館)の番付を発表した。29歳の天空海(あくあ)=立浪=が初土俵から59場所目で新入幕を果たした。立浪部屋からは現師匠が継承して以降、先場所の豊昇龍に続き5人目。茨城県出身では2011年名古屋場所の高安以来、戦後13人目となる。

 茨城県つくばみらい市の部屋で師匠の立浪親方(元小結旭豊)と並びオンライン会見。番付表を見て「ようやく実感がわいた。目標にしていた位置。なかなか上がれるものではないと思ってやっていた」とかみしめた。

 10年に初土俵を踏み、丸10年。18年初場所の新十両昇進から16場所かかって幕内にたどりついた。「長かった。自分ではすごく遅かった。幕下15枚目以内で3年くらい。そこが一番長く感じた」と、苦心の日々を振り返った。

 腰痛も深刻で稽古も普通にできず何度も引退がよぎった。昨年の初場所、春場所と幕下で2場所連続負け越し。「次、負け越したら(現役を)あきらめようと思った」と、崖っぷちだった。

 ただ、そこからヘルニアの新薬が効き、「試してみたら良かった」と回復。最近2場所は十両で連続10勝挙げ「ようやく相撲が取れてきた実感がある」と手応えを得た。

 部屋の後輩、明生、豊昇龍にも幕内昇進で先を越されて「頑張らないといけない」と闘志にも火。師匠も「みんなが上昇していった。三役を3人で競ってみんなで部屋の名前を上げてくれればいい」と期待した。

 茨城県大洗町出身。11年東日本大震災では地元も甚大な津波被害を受けた。天空海も相撲どころではなく、部屋入りを延期し、がれき撤去など復興作業に追われた。地元も新入幕を祝福しており、「少しでも盛り上がってくれたら」と、故郷への貢献を喜んだ。

 キラキラしこ名は地元の「アクアワールド茨城県大洗水族館」からきている。「名前先行だったけど少しでも実力で目立って追い付いてきたかな」と、笑みを浮かべた。

 アクアワールドには化粧まわしをおねだり。「水族館の化粧まわしを着けられたらな。うちの水族館はサメが有名なのでサメの絵とかいいかな」と、アピールしていた。

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