休場の白鵬、鶴竜に横審厳しい声 「激励」などの決議は見送りも「自覚を持って」

 横綱審議委員会後、会見に出席した矢野委員長(右)と芝田山広報部長
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 新型コロナウイルスの影響で春場所後から中止となっていた横綱審議委員会(横審)の定例会が28日、両国国技館で8カ月ぶりに開催された。秋場所は白鵬(35)=宮城野、鶴竜(35)=陸奥=の両横綱が故障で全休。複数の横綱が初日から全員不在は37年ぶりの異常事態に委員から厳しい声が相次いだ。

 矢野弘典委員長(産業雇用安定センター会長)は「過去1年を見ても場所を全うする回数が多くない。内規がある。踏み込んだ厳しい意見が出た」と説明。横審は不振の横綱に対して「激励」、「注意」、「引退勧告」の順に3段階の勧告ができる内規がある。

 両横綱に対し、複数の委員から、決議を取る提案もなされたが今回は見送られた。「横綱の自覚を注視していこうと。第一人者という自覚を持ってほしい。特別な地位には権利だけでなく義務も伴う」と委員長は批判した。

 両横綱には11月場所(11月8日初日、東京・両国国技館)に万全で出場を要望。「来場所の様子を見て、横審の方向を決めていく」と再起が果たせなければ、内規に基づき勧告を決議する可能性を示した。

 また秋場所で初優勝し大関昇進を確実とした関脇正代(28)=時津風=について、委員らは手放しで称賛。委員長は「大器と言われていた。ようやく花が咲いた。相撲ファンは喜んでいる。(貴景勝、朝乃山と)3大関は競い合って励んでほしい」と、期待した。

 新入幕で11勝を挙げ、場所を盛り上げた翔猿(28)=追手風=も話題に上がった。「若手の活躍、世代交代の時期に来ている」と、委員長は実感を込めた。

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