朝乃山 完全復活8連勝!大関初Vへ3敗1差死守 リモート取材解禁「お久ぶりです」

 「大相撲秋場所・11日目」(23日、両国国技館)

 大関朝乃山が小結隠岐の海を豪快な上手投げで倒し、3連敗後、8連勝で勝ち越しを決めた。取組後には2日目から拒否していたリモート取材を解禁。「お久しぶりです」と10日ぶりのトークもさえ渡った。1差でトップを追走し、逆転Vへ完全復調だ。トップは10日目から1人減って、大関貴景勝、関脇正代、平幕若隆景、新入幕翔猿が並び依然、大混戦。トップ2敗に4人が立つのは2016年名古屋場所以来。3敗で朝乃山、照ノ富士、阿武咲の3人が続く。

 貴景勝から2日遅れ、朝乃山もついにパソコン画面の前に現れた。「お久しぶりです。すいません」と取材拒否の日々を謝る姿に人柄をにじませた。

 この日は「勝っても負けても」とリモート取材解禁を決めて会場入りした。結びで隠岐の海を得意の右四つで組み止め、瞬時の上手投げで豪快に転がした。8連勝に伸ばして勝ち越し。初日以来、堂々と胸の内を語った。

 両横綱が休場し出場最上位として優勝争いを引っ張ることを宣言しながら、初日から2連敗し「吹っ切れた。どうでもいいや」と開き直ったこと。翌日、3連敗した時は「自分もどうしていいか分からなかった。ショックで休場しようかなと。でもどこも痛めてないし休場できない。後がない気持ちでやってきた」と、追い込まれ、迷い道に入り込んでいた。

 4日目に北勝富士を必死の寄り倒しで仕留め初勝利。「肩の力が抜けて楽になった。自分の相撲が取れてきた」と暗闇に光が差した。それでも「白星を取ってすぐ取材をしたくなかった。わがままですが…」と2日目からの沈黙を続行した。

 やはり、ファンの方には申し訳ない気持ちがあった。「テレビで見てくれる人、応援してくれる人も何かあったのかと思う。元気ですよ!って」と、10日ぶりに声を響かせた。

 心身とも充実一途だ。「先に自分の形になって落ち着いて前に出る相撲を忘れずに取りたい。一日一日しっかり体も動いている。相手もしっかり見えてどっしりした自分の相撲をあしたからも取りたい」と言い切った。

 2つの不戦勝も追い風にトップと1差で離れず終盤戦。「3敗してますし、先のことは考えたら体が硬くなる。一日一番、結果は後で付いてくる」。逆転で大関初Vへ、朝乃山は完全によみがえった。

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