貴景勝2敗死守 前日まで取材拒否「勘違い」でした…トップ6人の大混戦も熱闘誓う

 「大相撲秋場所・9日目」(21日、両国国技館)

 大関貴景勝が先場所敗れた霧馬山を雪辱の押し出しで一蹴し、2敗トップを死守した。取組後は今場所初めてリモート取材に応じ、約10分も決意を激白。依然6人が並ぶ歴史的混戦は、“婚約場所”の大関が心身ともに充実しV争いの中心となる。関脇正代、2場所連続Vを目指す照ノ富士らも堅首。9日目終了時に2敗トップに6人が並ぶのは1999年春場所の7人以来の多さ。

 記者室も騒然。貴景勝がパソコン画面越しに突然、現れた。9日目にして初めてリモート取材に対応。中日まで無言だった真意を問われると「勘違いしてて要領をよく分かっていなかった。ただそれだけ」と釈明した。

 前日の幕内後半は西の力士が全敗。栃ノ心に敗れた自身も含めて全員がリモート取材を拒否した。「勘違い」かどうかはさておき、異例事態に出場最上位が動かないわけにはいかない。今後の取材対応にも「もちろん」と即答した。

 大混戦も自身が引っ張る。先場所屈した霧馬山をハズで押し込み、左の強烈ないなしで吹っ飛ばした。6秒3の7勝目で雪辱した。

 「きょうはきょうの相撲で力を出し切ろうと思った」と連敗を阻止。今場所、下半身の安定感を問われると「先場所(左膝負傷で途中)休場した。自分の体の使い方を間違っているからケガする」と分析したと明かした。

 先場所後は原点回帰。相撲を始めた小学生時に教わった押し相撲を思い返した。「基本中の基本を見直した」と、立ち合いの爆発的圧力を取り戻した。

 場所前に元大関北天佑の次女、千葉有希奈さん(28)と婚約を発表。愛する人を背負い、2018年九州場所以来の復活V2へ並々ならぬ覚悟をにじませる。白鵬、鶴竜が休場し、複数横綱の初日から全員不在は千代の富士と北の湖が全休した1983年夏場所以来。37年前、異例場所を制したのは“義父”北天佑だ。

 10日目以降へ向け全開モードに入る約10分の決意表明。「相撲を見て活力とか湧かせるように。自分の持ってるものを一生懸命、出し切る」。コロナ禍の日本に勇気を与える熱闘を誓った。

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