羽生結弦、逆境乗り越え続けた作品に込めた希望の願い 17プログラム冒頭部分を披露

 フィギュアスケート男子で五輪2連覇王者の羽生結弦(25)=ANA=が6日、日本スケート連盟の公式ツイッターを通じて、新型コロナウイルスの感染拡大で自粛生活が続くファンへ、合計5分11秒の大作動画をプレゼントした。自身も被災した2011年3月の東日本大震災以降9年間で自身が演じた17プログラムの冒頭部分を披露。氷上ではなく、室内での演技だったが、全身全霊の舞にコロナ終息への祈りを込めた。

 ◆White Legend(10-11年SP、11年-12年、ソチ五輪などEX)

 「白鳥の湖」の和風アレンジ曲。羽生自身も被災した2011年3月11日の東日本大震災直後のアイスショーで演じたのがこのプログラムだった。

 ◆『悲愴』(11-12年SP)

 震災後初めてのシーズンで使用したSP曲。震災の悲しみと苦しみ、そして復興への思いを込めたプログラム。

 ◆ロミオ+ジュリエット(11-12年フリー)

 初出場となった12年ニース世界選手権ではSP7位の出遅れから、フリーでは魂の演技で巻き返し、日本男子史上最年少メダルとなる銅メダルを獲得。“伝説のニース”と呼ばれる。

 ◆ノートルダム・ド・パリ(12-13年フリー)

 ソチ五輪プレシーズンのフリーで使用。SPが同じパリが舞台の「パリの散歩道」だったこともあり、ファンからは「ダムパリ」と呼ばれる。

 ◆パリの散歩道(12-14年、ソチ五輪SP)

 哀愁漂うエレキギターの音が印象的なゲイリー・ムーアの名曲を若き羽生が演じた。次々とSPの世界最高得点を更新するなど快進撃を支え、ソチ五輪の金メダルに導いた。

 ◆ロミオとジュリエット(13-14年、ソチ五輪フリー)

 11-12年の「ロミオ+ジュリエット」とは別の映画曲をソチ五輪シーズンの勝負曲に選んだ。「この物語は自分にとって特別」。思いを込めたプログラムで頂点に立った。

 ◆オペラ座の怪人(14-15年フリー)

 競技で歌入りのプログラムが解禁されて初めてのシーズン。ボーカル部分を口ずさむ羽生の姿も印象的だった。

 ◆The Final Time Traveler(14-15、16年EX)

 アドベンチャーゲーム「タイムトラベラーズ」のエンディング曲。同ゲームは阪神・淡路大震災がテーマとなっており、羽生自身も震災への思いを込めて演じた。

 ◆天と地のレクイエム(15-16年EX)

 ヒーリングピアニストの松尾泰伸氏が、東日本大震災の鎮魂曲として完成させた。故郷東北への思いを演技にのせ、荘厳な舞を披露した。

 ◆レッツ・ゴー・クレイジー(16-17年SP)

 稀代のロックスター・プリンスの名曲を、紫の衣装でノリノリで演じきった。16年9月のオータム・クラシックでは、このプログラムで世界初の4回転ループを成功させた。

 ◆ホープ&レガシー(16-17年フリー)

 98年長野パラリンピックのテーマ曲。羽生の母が長野大会を観戦したことをきっかけに、羽生の姉がスケートを始め、姉を追いかけて羽生はスケートを始めた「出発点」を表現する演目。

 ◆バラード第1番(14-16、17-18、20年、平昌五輪SP)

 羽生の代表的なプログラムの1つとなったショパンのピアノ曲。フリー「SEIMEI」とともに、15年には旧採点法で史上最高得点の合計330・43点をマークした。

 ◆ノッテ・ステラータ(16-18年、平昌五輪EX)

 浅田真央らを指導した世界的指導者、タチアナ・タラソワから「ぜひ滑ってほしい」と贈られた曲。「優しく包み込むイメージ」と話す柔らかな舞が印象的。

 ◆秋によせて(18-19年SP)

 憧れの選手、ジョニー・ウィアー(米国)がかつて滑った名プログラムに挑戦。18年11月のGPフィンランド大会、ロシア杯では新採点法での世界最高得点を次々と更新した。

 ◆Origin(18-19年フリー)

 同じく憧れのエフゲニー・プルシェンコ(ロシア)の伝説プログラムをモチーフにした演目。ただ、憧れが強すぎ、「自分の演技として完成できない」と振り返った。

 ◆春よ、来い(18-19年EX)

 歌手・松任谷由実の名曲。逢いたい人に会えない思いが込められた儚くも優しい歌は、羽生の思い入れも強く、19年の24時間テレビでもコラボレーションが実現した。

 ◆SEIMEI(15-16、17-18、20年、平昌五輪フリー)

 陰陽師・安倍晴明を描いた映画曲をアレンジ。狩衣をまとい、和笛や太鼓の音が印象的な自身初の和のプログラムは、平昌五輪金メダルを経て今や羽生の“代名詞”となった。

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