貴景勝、無観客開催への思い吐露「戦えていることに感謝したい」先場所苦杯の徳勝龍下す

 「大相撲春場所・7日目」(14日、エディオンアリーナ大阪)

 一人大関の貴景勝(23)=千賀ノ浦=が先場所優勝の徳勝龍(木瀬)を突き落とし、白星を先行させた。全勝対決となった結びの一番は、横綱白鵬(宮城野)が御嶽海(出羽海)を退け、幕内ではただ一人、初日から7連勝で優勝争いの単独首位に立った。

 貴景勝に笑顔はなかった。初場所千秋楽で苦杯をなめ、目の前で幕尻Vを許した相手に雪辱を果たしたが「勝つことができてよかったが、やっぱり悔しかった」。先場所の対戦との違いを問われ「一緒です」としつつも、「距離感や衝撃、タイミング、運とか全てがつながっている。自分の中では勝つことが大事。納得していければいいかな」とうなずいた。

 無観客開催という異例の場所は7日目を終えた。「こういう経験は初めて。不動心で臨むことが本当の強さ。今場所できていることは当たり前じゃない」と感想を述べた。

 多くのスポーツイベントが中止や延期となっている現状を鑑みて「戦えていることをテレビの前で見せられていることは自分たちの存在意義。現役力士のパワーになる」と強調。「(大相撲が中継される午後)4時から6時の間だけでも楽しんでもらえればうれしい。他のスポーツ選手はもどかしさも感じているかもしれいない。戦えていることに感謝したい。観客がいるとかいないとか、そういう低いレベルで話をするのは良くない。勝ち負けではなく、臨む姿勢を見てほしい。そういう中で勝っていくのがプロの難しさ。(視聴者は)攻防や力士の力強さを見たいと思う。自分だけではなく、みんなが出し切れば、負けても胸を張って過ごせばいいと思う」と思いの丈を語り尽くした。

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