帯ほどいて反則負け 柔道の向翔一郎痛恨ミス 3位死守で五輪には前進

GSデュッセルドルフ大会で3位となった向翔一郎
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 「柔道・グランドスラムデュッセルドルフ大会」(23日、デュッセルドルフ)

 東京五輪代表選考会の一つとして行われ、男子90キロ級で、世界選手権銀メダルの向翔一郎(23)=ALSOK=は準々決勝で反則負けしたものの、敗者復活戦から勝ち上がって3位を死守。27日の強化委員会での五輪代表内定に前進した。

 準々決勝は痛恨のミスを犯した。互いに指導2つで後がない状況でゴールデンスコア方式の延長戦を戦い、試合時間7分過ぎ。接近戦を仕掛けてきた相手をふりほどいた際に「待て」がかかったが、向は自身の帯がほどけかけていたため、中央に戻る際にそれを完全にほどいてから結び直した。

 最近は服装のルールが厳格化しているため、向自身はよかれと思って直したものだったが、審判の確認、指示がある前に勝手に帯をほどいたということで「指導」を食らい、3つめの累積で反則負け。信じられないといった表情で手を広げたが、“セルフジャッジ”があだとなった。

 ただ、いつもならここで気持ちが切れてしまうところだったが、敗者復活戦、3位決定戦と立て直して表彰台を死守。短気を最低限に抑えて、「我慢した方ですよね。頑張った方ですよね(笑)」と言い聞かせていた。

 日本男子の井上康生監督は「昔の彼なら(1度負けて)あっさりした試合しかできなかったんじゃないかなと思うが、できる範囲で立て直して、しっかり勝ち切ったことはよかった」と一定の成長を認めた。五輪代表にも前進し、「力的には十分に世界と戦える力を持ち始めているんじゃないか」と期待するからこそ、「ああいう初歩的なミスがないように今後はしていかないといけない」と注文をつけた。

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