宇野昌磨が会心V!4度の4回転「挑戦を楽しめた」 世界選手権へ自信の追い風
「フィギュアスケート・チャレンジカップ」(22日、ハーグ)
男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)首位で世界選手権代表の宇野昌磨(22)=トヨタ自動車=はフリーでもトップの198・70点をマークし、合計290・41点で優勝した。SP3位で同代表の田中刑事(倉敷芸術科学大大学院)はフリー2位の165・64点を出して合計241・18点で2位となった。
「チャレンジを楽しんでこい」と送り出したランビエル・コーチの期待に宇野が応えた。3種類、4度の4回転ジャンプに挑み、回転不足を取られたトーループ以外は会心の出来。参考記録ながら昨年2月の四大陸選手権でマークしたフリーの自己ベストを1・34点上回り「想像以上。試合、そして挑戦を楽しむことができた」と充実感に酔いしれた。
最も不安を抱えていた冒頭の4回転サルコーは激しいピアノの旋律に乗せて着氷まで美しく、出来栄え加点で2・91点の高評価。4回転フリップ、演技後半の4回転-2回転の連続トーループも鮮やかに決め「練習でもあんな演技は1回もしたことがなかった」と目を丸くした。
異例のコーチ不在でスタートさせた今季、GPフランス杯では自己最低の8位に終わるなど、どん底を味わった。すがる思いで頼った元世界王者ランビエル氏の下で「スケートを楽しむこと」を思い出し、一皮むけた演技を披露。大きな収穫を手に、2年ぶりの表彰台返り咲きを狙う世界選手権に向かう。