元大関豪栄道、「やせ我慢」で戦い抜いた15年 左足首のけがも言い訳なし

引退会見を終え、関ノ戸親方(左)から花束を受け取る元大関・豪栄道の武隈親方=両国国技館(撮影・中田匡峻)
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 初場所限りで現役を引退した大相撲の元大関・豪栄道の武隈親方(33)が29日、国技館内で引退会見に臨んだ。15年の土俵人生の中で貫いた信念に「やせ我慢」を挙げ、苦しい姿、つらい姿を人には見せないように心がけてきていたことを明かした。

 本来ならば万全とは言えない状態だったのかもしれない。昨年の九州場所で負傷し、休場の原因となった左足首について、診断書には「全治8週間の見込み」とあった。2カ月に1度、本場所がやってくることを考えれば、影響はないとは言えないだろう。

 だが、この日の会見では、「土俵に立つっていうことは、自分がその時、最高の状態だと思ってやっているので、言い訳は何一つないです」と言い切った。その上で、土俵人生で貫いた信念を「やせ我慢」と挙げ、「ずっと心の中にあって。つらい時とか苦しい時に、人にそういう所を見せないように努めていました」と振り返った。

 会見に同席した師匠の境川親方(元小結両国)も「18歳から寝食をともにしながら頑張ってる姿も、ケガして苦しんでる姿もみんな見てきましたから、ほっとしたという部分も全然ないわけじゃないですけど。本人も言っていたやせ我慢。このやせ我慢の美学というのを大事にしてきた男だなと、ずっとそばで見て感じておりました」と思いを語った。師弟は大関陥落が決まった初場所12日目の夜に話し合い、引退について「ある程度、腹は固まっていました」(境川親方)という。

 ただ、対戦相手に失礼になるという考えから、引退については胸にしまった上で、豪栄道は千秋楽まで土俵を務めた。

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