炎鵬 朝乃山を頭脳で崩した!!足取り狙いから右腕たぐってクルリ

 「大相撲初場所・11日目」(22日、両国国技館)

 幕内最小兵の炎鵬が新関脇朝乃山を押し出して6勝目(5敗)を挙げた。足取りから取ったりと高速の連続技で猛攻。大関豪栄道、憧れの遠藤に続き、今場所注目の大関候補まで倒した。正代は新小結大栄翔を押し出し、徳勝龍は碧山を突き落とし、ともに10勝目を挙げて1敗トップを守った。日本相撲協会広報部によると、11日目を終えて平幕2人が首位に並ぶのは1956年夏場所の大晃、双ツ竜以来。1差の2敗で大関貴景勝、平幕豊山、輝の3人が追走する。

 炎鵬の奇襲が“富山の人間山脈”を崩壊させた。いきなり左に動いて足取り狙い。朝乃山を慌てさせると、すぐさま、下がりながら相手の右腕をたぐった。回り込んで体を入れ替えて土俵際、ぐらつく相手を後は押すだけ。人気者同士の一番を幕内最小兵が制し、館内は大歓声が響いた。

 身長168センチ、体重99キロの自身を20センチ、78キロも上回る巨漢を頭脳で撃破した。前夜、攻略イメージが「急にひらめいた」という。

 仕切り線で対峙(たいじ)した時は「大きい上に隙がない」と感じたというが、攻略には自信があった。「左から動いてイメージ通り。足取りも取れたらいいけど取れないことも想定した。落ち着いていた」と、“してやったり”だった。

 自身の出身は石川県。1学年上で隣県、富山県出身の朝乃山とは高校時代から稽古した。大学では「1度も勝てなかった」と実力差は開くばかり。「プロに入ってからは遠い存在」となっていた。その大関候補に手痛い土を付けた。大関死守を目指す豪栄道を破り、初Vへ好調だった遠藤を止めるなど初の上位戦で大暴れしている。

 10日目に対戦した大関貴景勝は「彼(炎鵬)がすごいのは頭を武器にして戦っていること」とうなった。

 白星先行の6勝目を挙げ、勝ち越せば三賞候補も十分。「毎日が楽しい。一日一日成長できている。思い切り何でもしてやろう」と、気合十分。12日目、元大関の高安も食う気満々だ。

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