サーフィン男子・村上が男子開幕戦V「気分は最高」 五輪へ飛躍の好発進

 「サーフィン・コロナ・オープン」(12日、海南省万寧市)

 プロ世界最高峰チャンピオンシップツアー(CT)の来季シード権を争う予選シリーズ(QS)の男子今季開幕戦の決勝が行われ、村上舜(22)が米国選手を2・67点差の12・67点で破って優勝した。今大会はQSでは2番目に格付けが高い。今季第2戦となった女子は野中美波と黒川日菜子が3位に入った。サーフィンは東京五輪の追加種目で、村上は19年のワールドゲームズ(WG)で暫定的に五輪の出場権を獲得している。

 日本国外でのQSでは表彰台に乗るのも自身初で、単一大会での獲得点数としては過去最高の千点を大きく上回る5千点を手にした。五輪イヤーの幕開けに新境地を開いた村上は、勝利インタビューに英語で「気分は最高。信じられない」と声を弾ませた。

 技を仕掛けるのに十分な高さと力のある波がほとんど立たない難条件で、数少ないチャンスを逃さなかった。序盤に7・17点を奪って心理的優位に立つと、その後は小さい波を巧みに乗りこなして連続技でまとめた。実績では相手が格段に上だったが「自分の仕事に集中した」と冷静な試合運びで快勝した。

 今季は五輪を見据え、長く日本の第一人者として活躍した大野修聖がコーチとして同行している。村上の実力に太鼓判を押すベテランは「リラックスさせることだけを心掛けた」と控えめに話したが、その経験は心強い。飛躍を予感させる好発進となった。

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